イタリアのサイファム・グループから、3面開きデジパックでのリリース。バンコは、キーボードのノチェンツィ兄弟を中心に69年にミラノで結成され、71年にジャコモ達がいたサルディーニャ島出身のレ・エスペリエンツェと合体する形で、その後のグループの骨格が固まった。70年代当時、PFMと共に早くから国内盤もリリースされ、日本で最も知名度のあるイタリアン・プログレのビッグ・ネームの1つ。本作は、25年にリリースされた16枚目のアルバムで、分厚いブックレット入。再編復活第3弾というか、19年再編1作目「トランシベリアーナ~シベリア横断、人生の旅路」、22年再編2作目「オルランド~愛のかたち」、本作「ストリー・インヴィジビリ〜12の見えない物語」で、『人類に捧げる三部作』ということらしい。メンバーは、前作「オルランド」からのヴィットリオ・ノチェンツィ、トニー・ダレッシオ、フィリッポ・マルケジャーニ、ミケランジェロ・ノチェンツィ、マルコ・カポッツィの5人に、新たにダリオ・エスポジトを加えた6人編成、ヴィットリオ、マルケジャーニ、ミケランジェロの共同プロデュース。「人生」、「愛」と来て、最後は「日常」ということで、日々のちょっとした出来事や喜びを描きながら、その普遍的な意味を探る歌詞を、華麗なツイン・キーボードとクッキリしたボーカルを軸に、クラシック色内包のメロディアスな楽曲とドラマティックなアレンジで展開。従来の重厚なアンサンブルと、キャッチーな洗練感がいい塩梅で交叉していて、もしかしてヴィットリオから息子のミケランジェロへの何らかの受け渡しの中で、バンコは新たなステージに入っているのかも知れない。
輸入盤
(Progressive/Heavy Symphonic,Classic / Digi-Pack CD(2025) / The Saifam Group/Italy)
Vittorio Nocenzi(p,org,syn,kbd,vo)
Tony D'Alessio(vo)
Filippo Marcheggiani(el-g,ac-g,vo)
Michelangelo Nocenzi(el-p,kbd)
Marco Capozzi(b)
Dario Esposito(ds)
Produced by Vittorio Nocenzi, Filippo Marcheggiani, Michelangelo Nocenzi
収録曲目
01.Studenti
02.Il Mietitore
03.Il Pittore
04.Non Sono Pazzo
05.L'Ultimo Moro Dell'Alhambra
06.Senza Nuvole
07.La Casa Blu
08.Sara Ottobre
09.Cena Di Natale
10.Spiegami Il Cielo
11.Solo Meraviglia
12.Capo Horn