イタリアのアルトロックから、3面開きデジパックでのリリース。ブレジネフ・ファン・クラブは、モンテスカリオーゾ出身のギタリストで、現代音楽の教育を受けたロッコ・ロモナーコが80年代中頃に結成したグループ。断続的に活動しながら98年にロッコ・ロモナーコ・バンドに移行、その後は解散状態となったが、07年に80年代のメンバーと再会したことを機に過去の曲を発表することを思い立ち、90年代の曲をレコーディングしたファースト「ロンダ・ヴェルテブラタ」を10年にリリースした。本作は、15年にリリースされたセカンド・アルバムで、97年~01年にかけて作曲されていた楽曲群が収録されていて、確か邦題は「幸福な厭世家」。クレジット・メンバーは、ロモナーコ、シモーナ・アルメニーゼ、ジュゼッペ・マンフレディ、トマーゾ・デ・ヴィト・フランチェスコ、ミケーレ・フラッキオッラ、ドゥイリオ・マーチ、アントニオ・ダンブラ、フランチェスコ・ラレンツァ、ジュリアーナ・ディ・ミトリオ等々の総勢19人。ギター2本、キーボード、ベース、ドラム&パーカスのバンド5人、弦楽器3人、管楽器10人、メゾ・ソプラノ女性ボーカル1人という編成で、かなりザッパ的なリフとフレーズ、アレンジが炸裂するチェンバー・ミュージックというか室内楽ロックを展開していて、変拍子とポリリズムを多用した複雑で目眩くアレンジはちょっと圧巻。時にユーモラスで時に可愛らしくも美しい、ともかくも非常にオシャレで上等な室内楽的アンサンブルで、この柔らかくて丸い音の質感とエレガントさ、飽きのこない心地好い浮遊感は、ピッキオ・ダル・ポッツォやカンタベリー系にも通じる印象。素晴らしい!。
輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Chamber,Symphonic,Canterbury / Digi-Pack CD(2015) / Altrock/Italy)
Rocco Lomonaco(cl-g,ac-g,el-g,bjo)
Simona Armenise(cl-g,ac-g,el-g,mdln)
Guiseppe Manfredi(kbd)
Tommaso De Vito Francesco(b,d-b)
Michele Fracchiolla(ds,vib,mrba,per)
Duilio Maci(vln)
Grazia De Vito Francesco(vln)
Paola De Candia(cello)
Antonio Dambra(fl,pclo)
Francesco LArenza(oboe,e-hrn)
Francesco Manfredi(clnt)
Michele Motola(sax)
Gianfranco Menzella(sax)
Riccardo Rinaldi(bson)
Vito Verni(fr-hrn)
Francesco Panico(tp)
Francesco Tritto(tb)
Alessio Anzivino(tuba)
Giuliana Di Mitrio(mezzo-soprano)
Produced & Directed by Rocco Lomonaco
収録曲目
1.A Window Closes
2.Putamen
3.Beginners Dance Lessons
4.Petit Dejeuner Chez Picabia
5.Sperduto Nella Camera Isterca
6.Le Furieux Hypothetique
7.Tzig Tzag Tzara
8.After The Last Silence