UKのエソテリック・レコーディングスから、本作レコーディング時のアウトテイク5曲と71年のBBC音源8曲の計13曲をボーナスで加えての、17年新規リマスター&2枚組でのリシュー。音質はクリアで迫力もあってよい。パトゥーは、マイク・パトゥー、オリー・ハルソール、クライヴ・グリフィス、ジョン・ハルゼーの4人が在籍していたタイムボックスを母体として、70年にそのままバンド名をパトゥーに変える形で結成されたグループ。テンペスト、ケヴィン・エアーズ、ボクサー、センティピード、スプーキー・トゥース、ヒンクレー・ヒーローズ、ザ・ラトルズ等々、多くの関連アーティスト&派生バンドを持つ。本作は、71年にUKヴァーティゴからリリースされたセカンド・アルバムで、邦題は「ホールド・ユア・ファイア」。メンバーは、前作と同じパトゥー、ハルソール、グリフィス、ハルゼーの4人編成、プロデュースもマフ・ウインウッド、スリーヴ・デザインはロジャー・ディーン。ファーストに比べよりジャジーさが増した印象だが、本作も前作同様のサイケなハミ出し感十分のブルージーなハード・サウンドを展開。ハルソールのヨレる早弾きギターは、さらに磨きがかかってコンニャクの如く、指癖もタイム感もアラン・ホールズワースの同型異種的で、お互いにスキマを作っては埋めるパート間のレスポンスも絶妙。2曲目の「ユー、ユー・ポイント・ユア・フィンガー」のような、シブい湿った哀愁ナンバーも含め、全体に相変わらず4人のマッチングとバンド感が絶妙で、文句なしにカッコいい好盤と思う。ボーナスは、ディスク1の9,10曲目(未発表曲)とディスク2の9~11曲目(別ヴァージョン)がアウトテイク、ディスク2の1~5曲目が71年3月4日のBBCイン・コンサート、6~8曲目が71年6月28日のBBCセッション。TESオビ・解説/人脈図付
輸入盤
(Psyche Hard/Blues,Progressive,Jazz / Jewel-case 2CD(2017 Re-master) / Esoteric/UK)
Mike Patto(vo)
Olly Halsall(g,vib,p,org,vo)
Clive Griffiths(b,vo)
John Halsey(ds,per)
Produced by Muff Winwood
収録曲目
(Disc1):
01.Hold Your Fire/ホールド・ユア・ファイア
02.You, You Point Your Finger/ユー、ユー・ポイント・ユア・フィンガー
03.How's Your Father/ハウズ・ユア・ファーザー
04.See You At The Dance Tonight/シー・ユー・アット・ザ・ダンス・トゥナイト
05.Give It All Away/ギヴ・イット・オール・アウェイ
06.Air Raid Shelter/エア・レイド・シェルター
07.Tell Me Where You've Been/テル・ミー・ホエア・ユーヴ・ビーン
08.Magic Door/マジック・ドアー
bonus track(Outtakes 4th May 1971):
09.Beat The Drum/ビート・ザ・ドラム
10.Bad News/バッド・ニュース
(Disc2/bonus BBC&Outtakes):
“BBC In Concert 4th March 1971”:
01.San Antone/サン・アントニー
02.Gavernment Man/ガヴァメント・マン
03.Beat The Drum/ビート・ザ・ドラム
04.Sittin' Back Easy/シッティン・バック・イージー
05.So Cold/ソー・コールド
”BBC Session 28th June 1971”:
06.Give It All Away/ギヴ・イット・オール・アウェイ
07.Air Raid Shelter/エア・レイド・シェルター
08.You, You Point Your Finger/ユー、ユー・ポイント・ユア・フィンガー
“Outtakes 29th July 1971”:
09.Don’t Shoot Me/ドント・シュート・ミー ("Hold Your Fire" first version)
10.Give It All Away/ギヴ・イット・オール・アウェイ
11.Air Raid Shelter/エア・レイド・シェルター