UKのMLP(メジャー・リーグ・プロダクションズ)からのリリース。ピンク・フェアリーズは、プリティ・シングスを辞めたトゥインクが、スティーヴ・トックやミック・ファーレーン(ex.デヴィアンツ)等と、メンバーが流動的な状態のままで69年に結成したグループ。ファーレーンのソロ・アルバム「モナ」制作後トゥインクとファーレーンが離脱、トックはバンド名をシャグラットに変えて継続、70年になってシャグラットとは別にトゥインクが新たにピンク・フェアリーズを再編という流れ。本作は、タイトル通り71年8月にフィンランドのトゥルクで行われた、ルイスロック・フェスティヴァルでの21日のライヴ音源を収録したもので、初出未発表発掘音源盤。メンバーは、ポール・ラドルフ、ダンカン・サンダーソン、ラッセル・ハンターのトリオ編成で、トゥインクが辞めた直後辺りと思われるが、結局元デヴィアンツの3人が残った形となった。紹介の1曲目を除いた実質4曲だが、「トゥモロウ・ネヴァー・ノウズ」から全開の爆発振りで突っ走っていて、ドカスカでヘヴィな疾走リズム隊と下品なファズ・ギターが、お互いに負けじとエスカレートしていきどんどん音量も大きくなっていく、これぞライヴといった感じの怒濤の演奏を堪能出来る。特に、ファースト収録の「アンクル・ハリーズ~」とセカンドに収録される「ウォーク・ドント・ラン」の、長尺インプロを交えた盛り上がりは圧巻で、レスポンスやキメもしっかりしていて疾走感が途切れることはなく、ドラッグ絡みのサイケ・ハードとしてはかなり上等な演奏。会場で直に聴いていれば間違いなくフリークアウトしたであろう、空気感と演奏のカッコよさが十分に伝わってくる、文句なしの好ライヴ盤と思う。カッコよし!。
輸入盤/デッドストック入荷
(Psyche Hard/Psyche,Blues / Jewel-case CD(2008) / MLP/UK)
Paul Rudolph(g,vo)
Duncan Sanderson(b)
Russell Hunter(ds)
Producerd by Unknown
収録曲目
01.Introduction
02.Tomorrow Never Knows
03.The Snake
04.Uncle Harry's Last Freakout
05.Walk Don't Run