ドイツのMIGミュージックから、24年新規リマスター&見開きデジスリーヴでのリシュー。多分初CD化。テディ・ラスリーはパリ出身のマルチ奏者兼コンポーザーで、プログレ系リスナーには何よりマグマ、ユニヴェリア・ゼクトでの活動で知られていると思う。ベルナール&フランソワ・バシェ兄弟が52年から製作を開始した、金属製プリペアド音響彫刻楽器レ・ストラクチャーズ・ソノールの使い手として知られる、実験音楽家のジャック&イヴォンヌ夫妻の息子で、マグマ離脱後はエクスペリメンタル、エレクトロニクス、アンビエント、ミニマル、プログレ、ジャズ等々の狭間を行く活動を展開した。本作は、76年にフランスのRCAからリリースされたソロ名義ファースト・アルバムで、メンバーは、キーボード、管楽器、パーカスをマルチに熟すラスリーの1人多重録音を基本に、曲によってヤニク・トップ(ex.マグマ,トロック,ユートピック・スポラディック・オーケストラ,etc)、アンドレ・チェッカレリ(ex.トロック,ディディエ・ロックウッド,etc)が適時参加、プロデュースもラスリー。エレピ、ピアノ、マリンバ、パーカス等によるミニマリスティックなマテリアルを都度組合せて、スペイシー感内包のシンセやジャジーな管楽器、ゲストのベースやドラムが適時絡むスタイルで、ちょっと独特のサイケ・プログレ調インスト・サウンド。曲によっては、鳥の声を模したバードコールやオカリナ、ノイズ調電子音なども使って、全体がアンビエント調のドローン感に収束するサウンドスケープを構築していて、濃密さ十分でかなり面白い。マグマ方面のズール感とは全く趣を異にする、フレンチ・プログレ系の好盤と思う。オーストリア・プレス盤
輸入盤
(Psyche/Minimal,Progressive,Ambient / Digi-Sleeve CD(2024 Re-master) / MIG Music/German,Austria)
Teddy Lasry(p,el-p,cvnt,syn,mrba,fl,sax,clnt,per)
Jannick Top(b)
Andre Ceccarelli(ds)
Produced by Teddy Lasry
収録曲目
1.Life
2.Quasar
3.Earth
4.Nebular
5.Birth Of Galaxy
6.Birds Of Space
7.Nonsense
8.Life