UKのヴァージンからのリシュー。ピエール・ムーランズ・ゴングは、74年にデイヴィッド・アレンとジリ・スマイスが離脱後、ピエール・ムーランが中心となって継続されたゴングで、従来のサイケ色の強い路線から、ミニマル色を取り込んだテクニカル・ジャズ・ロック/フュージョン路線にシフトした。本作は、77年にUKヴァージンからリリースされたセカンド・アルバムで、メンバーは、前作からのムーラン、ミレイユ・バウアー、ディディエ・マルエブの3人に、新たにアラン・ホールズワース、ブノワ・ムーラン、フランシス・モーズ、ミノ・シネルが加わった7人編成、プロデュースはデニス・マッケイ。ムーラン兄弟のドラム&ヴィブラフォン、ミレイユのマリンバ、シネルのパーカスを基本フォーメーションとした、複雑なアンサンブルの4人のパーカス隊は非常に強力で、そこにドライヴするモーズのフレットレス・ベースや、ホールズワースのコンニャク速弾きギターが絡む万華鏡サウンドは、ともかくも華麗でカッコいい。ミニマリスティックなリフやフレーズを基調とした楽曲、クールで洗練されたアレンジ、涼しげな雰囲気も上々で、圧巻&炸裂のリズミカルかつ軽快な演奏を堪能出来る。全体に、メロディアスさが担保された楽曲と嫌味なくバカテクな演奏のマッチングがよく、ホールズワース目当て云々を抜きにしても、テクニカル・ジャズ・ロック愛好家なら文句なしに楽しめるだろう好盤で、また要チェックと思う。オランダ・プレス盤。
輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive /Jazz Rock,Fusion,Canterbury / Jewel-case CD(1996) / Virgin/UK,Holland)
Pierre Moerlen(ds,vib,mrba,per)
Mireille Bauer(marimba,per)
Mino Cinelou(per)
Benoit Moerlen(vib)
Allan Holdsworth(g)
Didier Malherbe(sax,fl)
Francis Moze(b,p,per)
Produced by Dennis Mackay
収録曲目
1.Expresso
2.Night Illusion
3.Percolations Part 1
4.Percolations Part 2
5.Shadows Of
6.Esnuria
7.Mireille