フランスのセヴンス・レコードから、78年のデモ音源2曲をボーナスで加えての、3面開きデジパックでのリリース。マグマは、ローラン・チボーやフランシス・モーズ、ザブが在籍していたゾルゴネスを母体として、そこにクリスチャン・ヴァンデが加わる形で69年にパリで結成された。おそらく日本で最も知名度のあるフレンチ・プログレのバンドで、クリスチャンを軸に現在も活動を続けるビッグ・ネーム。本作は、22年にリリースされた新作アリバムで、確か邦題は「カルテール~団結の力」、スタジオ盤としては19年「ゼス」から3年振りの作品。メンバーは、クリスチャン、ステラ・ヴァンデ、シモン・グベール(ex.オファリング,ウェルカム,etc)、ルーディ・ブラス(ex.カイロウ)、ジミー・トップ(ヤニックの息子)、ティエリ・エリエス(ex.イトイズ,etc)、イザベル・フォイヨッポワ、エルベ・アクニン、シルヴィ・フィジケラ、ローラ・グアッラート、カロリーヌ・インジアンの11人編成、プロデュースはステラ。21年ライヴ盤「エスカール 2020」とほぼ同じメンバーで、クリスチャンも含めた7人のボーカル&コーラス隊を軸とした、晴れやかで軽快なサウンドを展開。その意味では、コバイア・ボーカルはクリスチャンのソロやオファリング、ヴォワ・ドゥ・マグマ方面のスタイルだが、クリスチャンのドラムは勿論、父親とは違う弾きまくり感のジミーのベース、ブラスの炸裂ギターも素直にカッコよく、堅実なツイン・キーボードも含めた全体のアンサンブルは相変わらず圧巻。ソウルフルなしっとり感を基調に、バカじゃないの的バカテク変拍子やポリリズムを交えた楽曲も上々で、ともかくもエレガントで楽しめる好盤と思う。
輸入盤
(Progressive/Zeuhl Jazz Rock / Digi-Pack CD(2022) / Seventh/France)
Christian Vander(ds,tbrn,vo,p)
Stella Vander(vo,chime)
Herve Aknin(vo)
Isabelle Feuillebois(vo)
Sylvie Fisichella(vo)
Caroline Indjein(vo)
Laura Guarrato(vo)
Rudy Blas(g)
Thierry Eliez(p,el-p,kbd)
Simon Goubert(p,el-p,kbd)
Jimmy Top(b)
Rene Garber(p,vo)bonus
Produced by Stella Vander Linon
収録曲目
1.Hakehn Deis
2.Do Rin Ili Uss
3.Irena Balladina
4.Walomehnd/em Warrei
5.Wii Melehn Tu
6.Dehnde
bonus track(1978):
7.Hakehn Deis
8.Dehnde