ドイツのペイズリー・プレスから、19年新規リマスターでのリシュー。多分初CD化。アラン・マルクスフェルはパリ出身のギタリストで、68年に俳優兼シンガーのコルーシェのバック・バンドに参加後、レ・ドン・デュス、レ・アリゼ、トラストなどのサイケ・ポップ系バンドのでの活動を経て70年にソロに転向した。本作は、71年にフランスのバークレー・レコードからリリースされたセカンド・アルバムで、メンバーは、マルクスフェル、ローラン・チボー(ex.ゾルゴネス,マグマ,etc)、ジョエル・デュグルノー(ex.ZAO,クリアライト,デライアド・カメレオン・ファミリー,etc)、 ゲザ・フェンツル(ex.ゾルゴネス,ダイナスティー・クライシス,etc)の4人編成を基本に、1曲でエンジニアのドミニク・ブラン・フランカールがシンセでゲスト参加、プロデュースはチボー。概ね、前作のプログレ色は多少なりとも担保しつつ、インプロを軸としたセッションで曲を作り上げていくスタイルになっている印象で、その意味ではヒッピー調のアート・ロック色が増している感じ。ほとんどソロを弾かずにカッティングとノイズ音だけで妙な盛り上がりを演出する1曲目、B級ハード調の3曲目、正調サイケな4曲目、フワフワ&プカプカのアシッド・フォーク・ロック調の2,5,6曲目などなど、曲調はバラけているがマリファナ系サイケ感の軸線が全体を貫いていて、その意味では正しくサイケでゆるさも十分。ところがしかし、チボー、デュグルノー、フェンツルの曲者感はさすがというか、タレ流しになりそうでならない演奏のカッコよさがあって、妙なヨレをみせるマルクスフェルのギターとのハマりも面白い。プログレというよりはサイケ/アート・ロック系の範疇のサウンドだが、当時20歳そこそこの瑞々しい感性と手練れの曲者達の演奏がいい塩梅でマッチングした好盤と思う。ベルナール・マリン・ティアンの手によるスリーヴも素敵。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Psyche,Art Rock/ Jewel-case CD(2019 Re-master) / Paisley Press/German)
Alain Markusfeld(el-g,ac-g,vo)
Laurent Thibault(el-p)
Joel Dugreneau(b,contrabass)
Geza Fenzl(ds,per)
Dominique Blanc-Francart(syn)
Produced by Laurent Thibault
収録曲目
1.Le Son Tombe Du Ciel
2.L'Homme A La Tete Felee
3.Jubal
4.La Duree N'est Pas Le Temps
5.Theleme
6.Eve