ポーランドのオスカー・プロダクションから、ムゼア盤トリビュート作品等に収録されていた2曲をボーナスで加えての、3面開きデジパックでのリシュー。トリオンはオランダのレーワルデン出身のグループで、フランボロー・ヘッドのエド・スパニンガの別ユニット。本作は、03年にUKサイクロプスからリリースされたファースト・アルバムで、メンバーは、スパニンガ、エディー・ムルデル、メノー・ボームスマのトリオ編成。スリーヴ・デザインはヤスペル・ヨッペ・ギールスだが、ロジャー・ディーンの絵とバンド・ロゴが使われている。キーボード、ギター&ベース、ドラムのトリオ編成が基本で、イエスのハードネスとジェネシスの抒情性をミックスしたような70年代懐古型シンフォニック・プログレを展開していて、メインストリーム系のキャッチーさと洗練感、シンフォニック・プログレ然としたメロディアスさと様式美ドラマティック感が程よいマッチングを見せる。演奏は流暢で上手く、当世風サウンドだが音色は柔らかめで、楽曲はメロディアスでアレンジは練られていて破綻がないという、その線としてはかなり優等生的な出来のよいサウンド。ただ、それはあまり引っ掛かりがないということかも知れず、油断していると聴き流してしまうライト感だが、全編に渡ってメロトロンの洪水があって、インストなのでその分たっぷりとメロトロンの音色を楽しめる。涼しげで聴きやすく、流していて心地好い、シンフォニック・プログレ愛好家なら問題なく楽しめるだろう好盤と思う。
輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Symphonic / Digi-Pack CD(2013) / Oskar Productions/Poland)
Edo Spanninga(fl,oboe,org,strings,cello,vib,mltrn)
Eddie Mulder(el-g,ac-g,12-g,mdln,b)
Menno Boomsma(ds)
Producerd by Trion
収録曲目
01.Tortoise
02.The New Moon
03.GHindsight
04.Radiation Part 1
05.Jemetrion
06.Radiation Part 2
07.The Seagulls
08.Hurt
09.Tribulation
10.Spectrum Of Colours
11.Endgame
bonus track:
12.Fast Forward (from "Decameron: Ten Days in 100 Novellas - Part 1 (2011)")
13.Vanha Surullinen (from "TUONEN TYTAR II - A Tribute To Finnish Progressive Rock Of The 70's Volume Two (2009)")