ドイツのGTR傘下のCMPから、03年新規リマスターでのリシュー。(チェスワフ・)ニーメンは、現ベラルーシのグロドノ近郊のヴァシリシュキ出身のポーランド人シンガー・ソング・ライター(SSW)で、ニーメンが生まれた39年当時はヴァシリシュキはポーランド領。ポーランドを代表するロック・ミュージシャンの1人で、60年代の中頃からサイケ・ビート・グループを率いて活動、70年代以降はデビュー前のSBBや、マハヴィシュヌ・オーケストラ関連、ECM系のミュージシャンをバックに従えたプログレッシヴな作品をリリースした。本作は、72年にドイツのCBSからリリースされたセクス・アルバムで、メンバーは、ニーメンを軸に、ヨセフ・スカーチェク、アンティモス・アポストリス、ユーレク・ピオトロヴスキのSBBの3人と、ダブル・ベース奏者のヘルムート・ナドルスキによる5人編成、ニーメンとルディガー・ヴァルドマンの共同プロデュース。楽曲自体はブルース基調なのだが、ニーメンのシャウト・ボーカルとSBBの3人がともかくも爆発していて、さらにハイテンションな弓弾きダブル・ベースも加わった、ちょっと圧巻のヘヴィ・プログレ・サウンドを展開。アポストリスの粘っこいギターは勿論だが、特にスカーチェクのべースとピオトロヴスキのドラムの炸裂は見事で、ニーメンの濃いヴォーカル&オルガンも相俟ってハードかつ重厚なサウンドを堪能出来る。アヴァン・ジャズとプログレをサイケで括ったようなインプロ中心に盛り上がる、ともかくも素直にカッコいい好盤と思う。
輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Blues,Hard,Psyche/ Jewel-case CD(2003 Re-master) / CMP/German)
Czeslaw Niemen(vo,org)
Antymos Apostolis(g)
Jozef Skrzek(p,b,org,hmca)
Jurek Piotrowski(ds)
Helmut Nadolski(double-b,cymbals)
Producerd by Niemen & Rudiger Waldmann
収録曲目
1.Strange Is This World
2.Why Did You Stop Loving Me
3.I've Been Loving You Too Long
4.A Song For The Deceased