チェコのスプラフォン/ビート・レディオから、アルバム未収シングル6曲と未発表ライヴ音源1曲の計7曲をボーナスで加えての、21年新規リマスター&デジパックでのリシュー。ブルー・エフェクトは、元マタドールズのラディム・ハラディークが中心となって69年にプラハで結成されたグループで、モドリー・エフェクト、M.エフェクトと名前を代えながら上質のプログレ作品を量産した。本作は、79年にチェコのスプラフォンからリリースされたモドリー・エフェクト以降のフィフス・アルバムで、M.エフェクト名義。メンバーは、前作からのハラディーク、オルジフ・ヴェセリー、ヴラド・チェフの3人に、出戻りルチェク・スメルカを加えたベースレス/ツイン・キーボードの4人編成。概ね、前作の延長線上にあるヘヴィ・シンフォニック路線で、ブルー・エフェクト期からのハード色をある程度担保しつつも、非常にプログレ然とした畳み掛ける展開の濃密なサウンド。それは、ベース・パートをツイン・キーボードの一角で担っていて、分厚いキーボード群が全体の骨格を作っている結果なのかも知れないが、ブルース基調の饒舌なギターも変わらずに健在で、ジョン・エサーリッジ的な切れ味のよさは素直にカッコいい。粘っこい熱唱型のツイン・ボーカルのハマりもよく、重厚でバランスの取れたアンサンブルを堪能出来る好盤と思う。ボーナスのシングル群は、スメルカのソロ名義も含め演奏自体はM.エフェクトのメンバー達だが、基本的にシティ・ポップ/AOR調で、本編のようなプログレを期待するとスカされる。ライヴ音源はわりとカッコよかった。
輸入盤
(Progressive/Heavy Symphonic,Blues,Hard / Digi-Pack CD (2021 Re-master) / Supraphon/Beat Radio/Czech)
Radim Hladik(g)
Oldrich Vesely(kbd,vo)
Lesek Semelka(kbd,vo)
Vlado Cech(ds,per)
Producerd by Unknown
収録曲目
01.Za Krokem Zen
02.Hledam Sve Vlastni Ja
03.Rajky
04.Zmoudreni Babim Letem
05.Zazrak Jedne Noci
bonus track:
06.Fotka (Lesek Semelka 1979)
07.Ptaky Kdyz Krouzkujou, Poustej (Lesek Semelka 1979)
08.Saty Z Satku (Lesek Semelka 1979)
09.Nerad Mam Rano Dym (Lesek Semelka 1979)
10.Zena V Okne (M. Efekt 1980)
11.Zname Se Dal (M. Efekt 1980)
12.Rajky (M. Efekt live)