ポーランドのGAD(グレート・オーディオヴィジュアル・ディスカヴァリーズ)レコードからのリリース。ジャズQはプラハ出身のグループで、マルチン・クラトフヴィールが65年に結成したジャズQプラハを母体としている。70年にブルー・エフェクト&ジャズQプラハ名義の共演アルバム「コンユンクティオ」、73年にファースト「ポゾロヴァテナ」をリリース後、現在まで断続的に活動を続けるチェコ・ロック・シーンのビッグ・ネームの1つ。本作は、サブタイトル通り75年2月2日にブラチスラバのペカッチ(カルチャー・センター公園)で行われたライヴを収録した発掘音源盤で、13年GAD盤の22年再プレスと思われる。メンバーは、クラトフヴィール、フランチシェク・フランツル(ex.フラメンゴ,コレギウム・ムジカム,etc)、ヤン・マルチネツ、プシェミスル・ファウクネル(ex.ジャズ・ツェルラ,etc)、リボル・ラウン(ex.クロキー,etc)の5人編成を基本に、曲によってヨアン・ドゥガン(ex.フラメンゴ,etc)が適時参加、クラトフヴィールとリュカッス・ヘルニクの共同プロデュース。この後77年サード「エレジー」や、エナーギットとインパルスとのオムニバス・アルバムに収録されるオリジナル曲に、エディ・ハリス、ビリー・コブハム、マハヴィシュヌ・オーケストラ等のカヴァーを交えたセレクトで、プログレ色とハード色が交叉するブルース基調のジャズ・ロックを展開。全体にアンサンブルのバランスがよくて、特に切り込んでくるタイプのギターとヴァイオリンは素直にカッコよく、リンダ・ホイル的なヨアンのボーカルのハマりも上々。東欧プログレ系&ジャズ・ロック系どちらの愛好家も楽しめる、テクニカルかつパワフルな好ライヴ盤と思う。
輸入盤
(Progressive/Jazz Rock,Blues,Psyche / Jewel-case CD(2022) / Gad Records/Poland)
Frantisek Francl(g)
Martin Kratochvil(el-p,syn)
Jan Martinec(vln,sax,b-harp)
Premysl Faukner(b)
Libor Laun(ds)
Joan Duggan(vo)
Producerd by Martin Kratochvil, Lukasz Hernik
収録曲目
1.Zivi Se Divi
2.Freedom Jazz Dance
3.Zrava Dama
4.Tun
5.Pritel Dynamit
6.Mlyn
7.Stratus
8.Lonesome
9.Sanctuary