国内の日本コロムビアから、限定ペーパースリーヴでのリシュー。紙ジャケ仕様、20年新規リマスター盤、77年のアルバム未収シングル両面2曲をボーナス収録。ジャズQはプラハ出身のグループで、マルチン・クラトフヴィールが65年に結成したジャズQプラハを母体としている。70年にブルー・エフェクト&ジャズQプラハ名義の共演アルバム「コンユンクティオ」、73年にファースト「ポゾロヴァテナ」をリリース後、現在まで断続的に活動を続けるチェコ・ロック・シーンのビッグ・ネームの1つ。本作は、74年に旧チェコ・スロヴァキアのスープラフォンからリリースされたセカンド・アルバム(ジャズQ名義ファースト)で、日本・チェコ交流100周年記念『東欧音楽紀行』シリーズ、監修は祖父尼淳、対訳はペトル・ホリー。メンバーは、クラトフヴィール、ヨアン・ドゥガン(ex.フラメンゴ,etc)、フランチシェク・フランツル(ex.フラメンゴ,コレギウム・ムジカム,etc)、ヴラディミール・パドルネク(ex.アブラクサス,etc)、ミハル・ヴルボヴェツ(ex.フラムス5,etc)の5人編成を基本に、曲によってブラス&コーラス隊、パーカス等が適時ゲスト参加、プロデュースはヒネク・ジャルチーク。概ね、ブルース基調のジャズ・ロック方面という感じだが、殊の外重くて粘っこいグルーヴと、リンダ・ホイール的な太い女性ボーカルが、気怠いジャジーさに収束する面白いサウンド。アンニュイなヘヴィネスを担保しつつも、曲によってはけっこうな盛り上がりも見せる演奏は上等で、2,4曲目辺りは素直にカッコいい。一捻りクセのあるジャズ・ロック系の好盤と思う。
国内盤/国内プレス(Japanese-pressing CD)
(Progressive/Jazz Rock,Psyche,Blues / Paper-Sleeve CD(2020 Re-master) / Nippon Columbia/Japan)
Joan Duggan(vo)
Frantisek Francl(g)
Martin Kratochvil(p,org,hpcd,kbd)
Vladimir Padrunek(b)
Michal Vrbovec(ds)
Radek Poboril(tp)
Jan Kubik(clnt)
Alexander Cihar(c-bass)
Jiri Tomek(per)
Jiri Rotter(vo)
Lesek Semelka(vo)
Pavel Dydovic(vo)
Vladimir Misik(vo)
Producerd by Hynek Zalcik
収録曲目
1.Ze Tmy Do Svetla (From Dark To Light)/闇から光へ
2.Ztracena Laska (Lost Soul)/失恋
3.Hvezdny Ptak (Starbird)/星鳥
4.Carodej (The Wizard)/ザ・ウィザード
5.Epilog/エピローグ
bonus track:
6.Konstelace/星座
7.Mlyn/水車小屋