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チェコのインディーズ・スコープから、デジパックでのリリース。イヴァ・ビトヴァは、旧チェコ・スロヴァキア出身のロマ系譜のヴァイオリニスト兼ボーカリストで、フレッド・フリスの映画「ステップ・アクロス・ザ・ボーダー」へのパヴェル・ファイト(ex.デュナイ)とのデュオでの出演の他、ヴラディミール・ヴァーツラヴェク、バン・オン・ア・カン、シュカンパ四重奏団等との共演でも知られているかも知れない。ヴァイオリン弾き語りスタイルを基本として、ロマ音楽とスラヴ音楽を融合させた独特の音楽性を持つ希有な存在。本作は、20年7月30日にブルノ近郊のナームニェシュチ・ナト・オスラヴォウ歴史地区で行われた、チェコ共和国フォーク・フェスティヴァルでのライヴ音源を収録したライヴ盤で、イヴァ＆アントニーン・ファイト(ビトヴァとファイトの息子)＆ババチュカ＆イヴォ・ヴィクトリン＆ヴァーツラヴェク名義。概ね、イヴァ、アントニーン、ババチュカ、ヴァーツラヴェクを軸に、イヴァ達のオリジナル曲とチェコ民謡を、ボーカル、ヴァイオリン、ピアノ、ギター、カホーン等のアコースティック・アンサンブルで展開していて、民謡の多くは子供合唱団も加わる編成。オリジナル曲は、ヴィクトリンやヴァーツラヴェクがリード・ボーカルを取る曲もあるが、ほとんどはイヴァが歌っていて、適時ヴァイオリン弾語りも交えたシンギングは非常に圧巻。民謡も含め、全体に哀しげな情感の曲が多く、シンプルだが的を射たアンサンブルと共に、『歌』のリアルな力が内省的空気感に収束する素晴らしいサウンド。わりと文句なしの好ライヴ盤と思う。ロスチスラフ・ポスピーシルの、長新太とフォローンを足して割ったようなイラストのスリーヴも素敵。
輸入盤
(Progressive/Psyche,Acid Folk,Trad / Digi-Pack CD(2021) / Indies Scope/Czech)
Iva Bittova(vo,vln)
Antonin Fajt(p,electronics,per,vo)
Babacka(per,vo)
Ivo Viktorin(g,vo)
Vladimir Vaclavek(vo,g)
Anna Zapletalova(vo)
& Others
Producerd by Unknown
収録曲目
01.Les
02.Ej Lasko, Lasko
03.Fe Labu Mange
04.Ej Pada, Pada
05.Sil Jsem Proso, Konicky Mileho
06.Huljet, Huljet
07.Na Tvych Rtech
08.Uspavanka
09.Cekati
10.Ja Mam Zenu Malickou
11.Zabili, Zabili
12.Tam U Reky
13.Ricka
14.In B
15.V Cernem
16.Vinecek
17.Povej Vetrik
