国内のコアポートから、日本盤オンリー・ボーナス1曲を加えてのリリース。ハニャ・ラニはポーランドのグダニスク出身のピアニスト兼シンガー・ソング・ライター(SSW)で、フレデリック・ショパン音楽大学でピアノを学んだ後、チェリストで幼馴染のドブラヴァ・チョヘルとのデュオ・ユニットで15年にデビュー、映画音楽や舞台音楽も手掛けながら、19年にソロ活動も始めた。本作は、20年にUKのゴンドワナ・レコードからリリースされたソロ名義セカンド・アルバムで、ライナーは大西穣、邦題は「ホーム」。メンバーは、ピアノ、ボーカル、シンセ&キーボード、プロデュース兼任のハニャを軸に、ジェモヴィト・クリメク、ヴォイチェフ・ヴァルミヤク、ジィズ・ファン・クルースターの他、ドブラヴァ、マルタ・ピゥルコフスカ、パウリナ・クサ、マテウシュ・ウァシウチョネク、スタニスワフ・チジェフスキの弦楽クィンテットが曲によって適時参加。概ね、アシッド・フォーク、ミニマル、アンビエント、エレクトロニクス、ハウス、クラシック等々の要素をプログレ的センスで括ったような、ちょっと独特のサウンドを展開していて、ミニマル調ピアノ、ケイト・ブッシュ的ボーカル、淡いエレクトロニクスと弦楽アンサンブルが交叉。1/3程のボーカル曲は、本人がどう思うのかは別として、ともかくもシンギングが端的に初期ケイト・ブッシュ的で、それだけでプログレ系愛好家はノック・アウトされるかも知れないが、他のインスト曲も静謐で美しく、くぐもった情感が非常に心地好い好盤と思う。素晴らしい!。
コアポート盤
(Progressive/Acid Folk,Minimal,Chamber,Electronics / Jewel-case CD(2020) / Core Port/Japan)
Hania Rani(p,vo,syn,kbd)
Ziemowit Klimek(d-b,syn)
Wojciech Warmijak(ds)
Marta Piorkowska(vln)
Paulina Kusa(vln)
Mateusz Wasiucionek(vla)
Dobrawa Czocher(cello)
Stanislaw Czyzewski(d-b)
Gijs Van Klooster(additional sound design)
Produced by Hania Rani
収録曲目
01.Leaving/リーヴィング
02.Buka/ブカ
03.Nest/ネスト
04.Letter To Glass/レター・トゥ・グラス
05.Home/ホーム
06.Zero Hour/ゼロ・アワー
07.F Major/Fメジャー
08.Summer/サマー
09.Rurka/ルルカ
10.Tennen/テンネン
11.I'll Never Find Your Soul/アイル・ネヴァー・ファインド・ユア・ソウル
12.Ombelico/オムベリコ
13.Come Back Home/カム・バック・ホーム
bonus track(Japan only):
14.Onamadomtam/オナマドムタム