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国内のソニー・ミュージックから、BSCD2(Blu-spec CD2)＆3面開きデジパックでのリリース。イギリス農業の父と言われる、手押し耕耘機の発明者の名を冠するジェスロ・タルは、63年にエジンバラ出身のイアン・アンダーソンがロンドンに出て来て、ジョン・エヴァン、ジェフリー・ハモンド、バリモア・バーロウと結成したザ・ブラディスを母体としている。ジョン・エヴァン・スマッシュを経て67年に一旦解散するが、数カ月後にアンダーソンを中心に再編、グループ名をジェスロ・タルとした。本作は、23年にUK/EUのインサイド・アウト／ソニーからリリースされた24枚目のスタジオ・アルバムで、邦題は「ロックフルーテ」、歌詞掲載ブックレット入、ライナーは山田順一、アンダーソンの曲解説含むセルフ・ライナー＆歌詞対訳付。メンバーは、前作「ザ・ゼロット・ジーン」からのアンダーソン、ジョン・オハラ、デイヴィッド・グーディア、スコット・ハモンドの4人に、前作にゲスト参加していたジョー・パリッシュ・ジェームズが新たに加わった5人編成。アイスランドの詩篇神話「エッダ」を主なモチーフとした、12篇からなる『黙示録』的コンセプト・アルバムで、アンダーソンが北欧青銅器時代の『横笛の神』の化身としてストーリーを案内する構成。新加入のジェームズのギターは、前任のジョン・オハラに劣らずマーティン・バレ的で、タイトなリズム隊やトラッド的フレーズ＆メロディ内包の楽曲と相俟って、全体がアンダーソンのいう「フォーク・メタル」調サウンドに見事に収束。前作同様にタル調健在の好盤と思う。余談だが、北欧はアンダーソンの家系のルーツということらしい。
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国内盤
(Progressive/Symphonic,Folk,Metal / Digi-Pack BSCD2(2023) / Sony Music/Japan)
Ian Anderson(vo,fl,wsle)
Joe Parrish-James(el-g,ac-g,mdln)
John O'Hara(org,p,kbd)
David Goodier(b)
Scott Hammond(ds)
Unnur Birna(spoken)
Produced by Ian Anderson
収録曲目
01.Voluspo/ヴォルスポ(巫女の予言)
02.Ginnungagap/ギンヌンガガプ
03.Allfather/オールファーザー(全父)
04.The Feathered Consort/ザ・フェザード・コンソート(羽を持つ伴侶)
05.Hammer On Hammer/ハンマー・オン・ハンマー(ハンマーを打ち重ねて)
06.Wolf Unchained/ウルフ・アンチェインド(解き放たれたオオカミ)
07.The Perfect One/ザ・パーフェクト・ワン(完璧なる者)
08.Trickster (And The Mistletoe)/トリックスター(アンド・ザ・ミッスルトウ)(トリックスター[とヤドリギ])
09.Cornucopia/コルヌコピア
10.The Navigators/ザ・ナヴィゲイターズ(船を導く者)
11.Guardian's Watch/ガーディアンズ・ウォッチ(守護神の見張り)
12.Ithavoll/イザヴェル
