UKのエソテリック・レコーディングスから、本作収録曲の別ヴァージョン&ミックス計5曲をボーナスで加えての、21年新規24ビット・リマスターでのリシュー。ダフィーは、おそらくスチュアート・レッフォルドやバリー・コーテが中心となって、70年にロンドンで結成されたグループで、2枚のアルバムと数枚のシングルをリリースしながら、75年頃まで活動していたようだ。本作は、73年にUKチャプター1とドイツのパンからリリースされたセカンド・アルバムで、メンバーは、前作と同じレッフォルド、コーテ、ジョー・ナンソン、パトリック・サージェント、ウィル・ライトの5人編成、プロデュ-スはステファン・スルケ。概ね、前作のブルース基調ポップ・ハード路線を担保しつつ、曲によってプログレ色やパブ・ロック色も加味された、ブリティッシュ的煮え切らなさ十分のサウンドを展開。ブギー色も内包したタイトでノリのよい演奏は、引き締まっていて素直にカッコよく、相変わらずスティーヴ・マリオットとピート・フレンチを足して割ったようなボーカルも、ポップな洗練感がバックのラウドなアンサンブルと案外といい塩梅のマッチングを見せる。全体に、スタイルとしてはハンブル・パイ方面のタイプという印象だが、キャッチーなのにメインストリームになり切らないハミ出し感がB級の味わいに収束していて、捨て難くも面白い1枚。ボーナスのヴァージョン違い等も含め、ある程度年季の入ったハード・ロック愛好家なら、この演奏A級センスB級感をわりと楽しめるだろう好盤と思う。
輸入盤
(Pop Hard/Blues,Progressive,Boogie / Digi-Pack CD(2021 24bit Re-master) / Esoteric Recordings/UK)
Stuart (The Queen) Reffold(vo,hmca,per)
Barry (Fruity) Coote(el-g,12-g,ac-g)
Joe Nanson(org,kbd,vo)
Patrick (Paddy) Sarjeant(b,vo)
Will (Wombat) Wright(ds,per)
Produced by Stephen Sulke
収録曲目
01.Running Away
02.Changing My Ways
03.Ode To Clay
04.The 1959 Rock 'n' Roll Bop
05.The Browns
06.Banker
07.Joker
08.I Can't Help The Way I Am
09.St. John's
10.Finale
bonus track:
11.The 1959 Rock 'n' Roll Bop (first version)
12.Joker (first version)
13.Banker (first version)
14.Ode To Clay (first mix)
15.St. John's (first mix)