UKのエソテリック・レコーディングスから、18年新規リマスター&2CDでのリシュー。音質はクリアで迫力もあってよい。ザ・トリオは、ジョン・サーマン(ex.マイク・ウエストブルック,マイケル・ギブス,クリス・マクレガー,etc)、バール・フィリップス(ex.エリック・ドルフィー,デレク・ベイリー,ペーター・ブロッツマン,etc)、スチュ・マーティン(ex.チャーリー・ミンガス,ジャン・リュック・ポンティ,etc)の3人が、69年に新たに結成したトリオ・ユニット。本作は、サブタイトル通りUKドーンからリリースされた2枚のアルバム全曲をカップリングした2枚組で、ファーストが2枚組だったので3in2CD。70年のファースト「ザ・トリオ(CD1全部とCD2の1~5曲目)」は、前述のサーマン、フィリップス、マーティンのトリオ編成で、サーマンはデヴォン州タヴィストック出身、フィリップスはカリフォルニア州サンフランシスコ出身、マーティンはニュー・ヨーク州リバティ出身の英米混合。71年セカンド「コンフラグレイション(CD2の6~11曲目)」は、ファーストの3人に、チック・コリア、ジョン・テイラー、デイヴ・ホランド、ジョン・マーシャル、アラン・スキッドモア、マイク・オズボーン、スタン・サルルツマン、マーク・チャリグ、ハリー・ベケット、ケニー・ウィーラー、マルコム・グリフィス、ニック・エヴァンス等々を加えたビッグ・バンド編成で、どちらもプロデュースはピーター・エデン。概ね、フリー・ジャズ範疇のサウンドといって差し支えないと思うが、ファーストはテーマのリフやフレーズをインプロで展開させるスタイルと、スポンティニアスな即興スタイルが混在していて、例えばジャック・ブルースの「シングス・ウィー・ライク」辺りに近似するロック感という印象。セカンドは、分厚いブラス群、炸裂リズム隊、美しいピアノ等々が集合無意識的な盛り上がりを見せ、かなりセンティピードに近似する印象。この、全員が暴れ回る感じや静と動の対比、演奏の緊張感と透徹感がユーロ・ジャズ的くぐもり感に収束していく感じは、ジャズやロック云々を超えてともかくも素直にカッコいい。EUプレス盤
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輸入盤
(Progressive/Free Jazz,Jazz Rock / Jewel-case 2CD(2018 Re-master) / Esoteric/UK,EU)
John Surman(sax,clnt)all
Barre Phillips(b)all
Stu Martin(ds)all
Chick Corea(p)2
John Taylor(p)2
Dave Holland(b)2
John Marshall(ds)2
Alan Skidmore(fl,sax)2
Mike Osborne(clnt,sax)2
Stan Sulzmann(clnt,fl)2
Marc Charig(crnt)2
Harold Beckett(fl-hrn,tp)2
Kenny Wheeler(fl-hrn,tp)2
Malcolm Griffiths(tb)2
Nick Evans(tb)2
Produced by Peter Eden(both)
収録曲目
(CD1):
"The Trio (1970/1st)":
01.Oh, Dear
02.Dousing Rod
03.Silvercloud
04.Incantation
05.Caractacus
06.Let's Stand
07.Foyer Hall
08.Porte Des Lilas
09.Veritably
10.In Between
11.6's And 7's
12.Green Walnut
(CD2):
"The Trio (1970/1st)":
01.Billie The Kid
02.Dee Tune
03.Centering
04.Joachim
05.Drum
"Conflagration (1971/2nd)":
06.Conflagration
07.Malachite
08.Nuts
09.6's And 7's
10.B
11.Afore The Morrow