UK/EUのレパートリーから、デジパックでのリリース。コロシアムは、元ニュー・ジャズ・オ-ケストラ、グラハム・ボンド・オーガニゼイションのジョン・ハイズマン、ディック・ヘクトール・スミス、トニー・リーヴスが中心となって、68年にロンドンで新たに結成されたグループで、この後テンペスト、モーグル・スラッシュ、コロシアムII、グリーンスレイド等の派生バンドを生んだ、ブルース系ブリティッシュ・ジャズ・ロックのビッグ・ネーム。本作は25年にリリースされた新作で、スタジオ盤としては94年の再編以降フィフス・アルバム、通算11枚目。メンバーは、基本的に22年前作「レストレーション」と同じ、クリス・ファーロウ(ex.アトミック・ルースター,etc)、デイヴ(クレム)・クレムソン(ex.ベーカルー,ハンブル・パイ,etc)、マーク・クラーク、マルコム・モーティマー(ex.ジェントル・ジャイアント,etc)、ニック・スティード、キム・ニシカワラの6人編成、曲によってハイズマンの実娘アナ・グレイシーや、レイ・デトーン(ex.キラーズ,etc)が適時ゲスト参加、クレムソンとスティードの共同プロデュース。ウエスト・ブルース&レイング(8曲目)やヴァン・モリソン(4曲目)等のカヴァーも含め、概ね前作の延長線上にあるブルース基調のジャズ・ロック・プログレ路線変わらずだが、フュージョン的洗練感が後退して、往年の『煮え切らなさと炸裂感の同居』がある程度復活している印象。3曲目の9分近いインストを始めとして、全体にクレムソンのギターを軸とした濃密なアンサンブルは素直にカッコよく、貫禄も伴った好盤と思う。
輸入盤
(Progressive/Blues,Jazz Rock / Digi-Pack CD(2025) / Repertoire/UK,EU)
Chris Farlowe(vo)
Clem Clempson(g,vo)
Mark Clarke(b,vo)
Nick Steed(org,p,syn,vo)
Kim Nishikawara(sax)
Malcolm Mortimore(ds,per)
Ray Detone(g)
Ana Gracey(vo)
Produced by Clem Clempson, Nick Steed
収録曲目
1.Not Getting Through
2.Gypsy
3.English Garden Suite
4.Ain't Gonna Moan No More
5.Nowhere To Be Found
6.Won't Be Satisfied
7.No More Second Chances
8.Out Into The Fields
9.Hunters