ドイツのMIG/メイド・イン・ジャーマニー・ミュージックからのリシュー。ヴィードは、ユーライア・ヒープのケン・ヘンズレーがドイツのハンブルク滞在の合間に、ヴィールスのベルント・ホフマン、ヴェルナー・モンカ、ラインホルト・シュピーゲルフェルトの3人と共に一時的に結成したグループというかプロジェクトで、本作は71年にドイツのフィリップスからリリースされた唯一のアルバム。メンバーは、ヘンズレー、ホフマン、モンカ、シュピーゲルフェルト、ライナー・シュネーレ(ex.トマト・キス,etc)、ピート・ベッカー(ex.ラトルズ,etc)の6人編成、プロデュースはライナー・ゴルターマン。ヴィールスの3人はヴィールスと平行活動だったと思われる。概ね、ブルージー・サイケ・ハード方面のサウンドを展開していて、わりと弾きまくっているスライドを交えたギターとギラギラしたハモンド・オルガン、ハイトーン・コーラスなどなど、ヴィールスに通じる多少のプログレ色も感じられはするが、基本的にはかなりヒープ・ライクな仕上がり。今までは、ヴィールス別働隊によるモロにヒープ・ライクな謎のジャーマン・ハード系だったのだが、ヘンズレーが絡んでいることが最近判明したらしく、これでかなりスッキリした感あり。全体に、随所でのヒープ・ライク感は否めないが、タイトさとルーズさが同居するヘヴィなアンサンブルは上等で、ヘヴィネスを担保したままスカっと炸裂する様は素直にカッコよく、サイケ然としたギラギラ感内包の楽曲も引き締まっていて、ハード・ロック愛好家ならまずもって楽しめるだろう好盤と思う。
輸入盤
(Psyche Hard/Blues,Progressive / Jewel-case CD(2024) / MIG Music/German)
Ken Hensley(vo,kbd,g)
Bernd Hohmann(vo,fl)
Werner Monka(g)
Reiner Schnelle(kbd)
Reinhold Spiegelfeld(b)
Peet Becker(ds)
Produced by Rainer Goltermann
収録曲目
1.Sweet Morning Light
2.Lonely Ship
3.My Dream
4.Slowin' Down
5.Before I Die
6.Weed