イタリアのヘヴィ・サイケ・サウンドから、3面開きデジパックでのリリース。ソラリウスはおそらくスウェーデンのベーナシュボリ出身のグループで、本作は21年に発掘音源としてリリースされた4曲入CDS。メンバーは、ヨナタン・ラム、ユーアン・グレットヴェ、マティアス・オーデ、フレードリク・アグヘムの4人編成、プロデュースはドン・ アルステルバリ。この4曲は、06年にイェーティボリのドン・ピエール・スタジオでレコーディングされていたマテリアルで、最近になってマスター・テープが発見されてリリースの運びとなったという流れ。この後、グレイヴヤードでブレイクするラムとアルステルバリのグレイヴヤード以前の関連音源として、一部の巷では少し話題にもなったらしい。概ね、ブルースを基調とした70年代回帰型サイケ・ハード調サウンドを展開していて、ある程度はグレイヴヤードにも繋がる感じだが、もっとストレートに70年代テイストが強い印象。ハード然としたギターのリフ&フレーズ、ドライヴ感のあるリズム隊を軸とした演奏はわりと素直にカッコよく、緩急を上手く使ったインプロ調の盛り上がり方やプログレ色内包のメリハリの効いたアレンジなど、70年代感はほぼ満点に近い。ボーカルやスペイシーさの当世風の軽めのニュアンスと、ギラギラで下品な70年代風ファズ・トーンの重さが、けっこういい塩梅のバランスでマッチングしていて、全体にバンド感十分で楽曲も悪くなく、ハード&サイケ系愛好家ならまずもって楽しめるだろう好盤と思う。この後、前述の通りラムとアルステルバリはグレイヴヤードへ、グレットヴェはロープマン、オーデはブラック・マーブルズ等へ。カッコよし!。
輸入盤
(Psyche Hard/Heavy Psyche,Blues,Progressive / Digi-Pack CDS(2021) / Heavy Psyche Sounds/Italy)
Jonatan Ramm(g,vo)
Johan Grettve(kbd)
Mattias Ohde(b,vo)
Fredrik Aghem(ds)
Produced by Don Alsterberg
収録曲目
1.Universal Trial
2.Sky Of Mine
3.Into The Sun
4.Mother Nature Mind