ハンガリーのハンガロトン・ゴングからのリシュー。多分初CD化。ロコモティヴGTはハンガリーのブタペスト出身のグループで、オメガのサード後に揃って脱退したガーボル・プレシェルとヨーシェフ・ラウクスが中心となって、71年に結成されている。本作は、75年にハンガリーのペピタからリリースされたフォース・アルバムで、メンバーは、前作からのガーボル・プレシェル、ヨーシェフ・ラウクス、タマーシュ・ショムローの3人に、新たにヤーノシュ・カラーチョニを加えた4人編成、プロデュースはアッティラ・アパロ。前作から、英語ヴァージョンの再録コンピレーション盤「ロンドン 1973」を経て、よりキャッチーでファンク寄りのサウンドにシフトした印象で、クラブ方面のダンサンブルな洗練感とノリのよさ、ヘヴィで太いイモっぽさが交叉する演奏は、ともかくも妙な味わいで面白い。この、前作辺りから顕われ始めていたファンキーなポップネスは、インターナショナルな市場を意識したものだったのかも知れないが、ブルース基調のイモっぽさと東欧的な粘っこさがついてまわっている印象で、煮え切らないブラスの使い方やハード・ロックの残滓なども含め、結局はブリティッシュやアメリカのバンドとは違うテイストになっている。プログレやハード方面の文脈ではなく、ファンク・ロックとして聴けば、演奏も上手くて上等な好盤と思う。
輸入盤/デッドストック入荷
(Blues Hard/Blues,Funk,Pops /Jewel-case CD(1992) / Hungaroton-Gong/Hungary)
Gabor Presser(vo,el-p,p,cvnt,org)
Janos Karacsony(g)
Tamas Somlo(b,sax,hmca)
Jozsef Laux(ds,per)
Produced by Attila Apro
収録曲目
01.Intutio Molto Furtivamente:
I.Andante Grazioso
II.Vivace Kalapaccio
III.Allegro, Allegro
02.Szolj Ram, Ha Hangosan Enekelek
03.Arra Mennek En
04.Mindig Magasabbra
05.Es Jott A Doktor
06.Neked Irom A Dalt
07.Alomarcu Lany
08.Nekem Ne Mondja Senki
09.Egy Elfelejtett Szo
10.Ulok A Jardan