ドイツ/UKのレパートリーから、15年新規リマスター&デジパックでのリシュー。ルシファーズ・フレンドは、ハンブルク出身のアステリックスを母体として70年に結成されたグループで、ブルージー・ハードを基調としながらも、プログレ、ポップス、ファンク、メタル色等々を取り込み、時期によってサウンドに変遷を見せた。スコーピオンズやキン・ピン・メイ、フランピィ等とともに、ジャーマン・ハード系の中では知名度のあるビッグ・ネームの1つで、何よりジョン・ロートンがユーライア・ヒープに加入したことでも知られていると思う。本作は、76年にドイツのヴァーティゴからリリースされたフィフス・アルバムで、クレジット・メンバーは、前作と同じジョン・ロートン、ペーター・ヘスライン、ペーター・ヘクト、ディーター・ホーンズ、ヘルベルト・ボルンホルトの5人編成、カート・クレス(ex.オレンジ・ピール,アトランティス,パスポート,CCC,etc)、カール・ヘルマン・リュアー等が適時ゲスト参加となっているが、ラストの7曲目以外のドラムはクレスが叩いていて、ボルンホルトはパーカスが中心の模様。前作のハード&ジャズ・ロック路線を継承しつつも、はっきりとポップネスが顕れていて、趣きとしてはむしろサードのほうに近い印象。前作の出来が異常なので、それと比べると若干見劣り感はあって、キーボードのプログレ調シンフォニック感も手伝ってか、初期が好きなリスナーからも敬遠されがちのようだが、本作も決して出来は悪くない。全体にかなりキャッチーはあるが、前作ばりのジャジー・ハード調の1,7曲目を始めとして、疾走感のあるファンク&ポップ・ハード・ナンバーが並び、演奏はかなり上等で素直にカッコいい。前作にもゲスト参加していたリュアーの管楽器やヴァイオリンのハマりもよく、ノリノリでバンド感十分の好盤と思う。本作後、ロートンはユーライア・ヒープへ。
輸入盤/デッドストック入荷
(Pop Hard/Blues,Funk,Progressive / Digi-Pack CD(2015 Re-master) / Repertoire/German,UK)
John Lawton(vo)
Peter Hesslein(el-g,ac-g,per,vo)
Peter Hecht(p,el-p,syn,org,clst,kbd)
Dieter Horns(b,vo)
Curt Cress(ds)
Herbert Bornholdt(per,ds)
Karl-Hermann Luer(sax,fl,vln,clnt)
Earl Jordan(spoken words)
Dave Brain(vo)
Producerd by Unknown
収録曲目
1.Moonshine Rider
2.Blind Boy
3.Broken Toys
4.Fugitive
5.Natural Born Mover
6.Free Hooker
7.Yesterday's Ideals