イタリアのイースタン・タイムから、73,74年のアルバム未収シングル等5曲をボーナスで加えてのリシュー。ロコモティヴGTはハンガリーのブタペスト出身のグループで、オメガのサード後に揃って脱退したガーボル・プレシェルとヨーシェフ・ラウクスが中心となって、71年に結成されている。本作は、74年にUKエピックとUSAのABCからリリースされたアンソロジー盤で、71年のファーストから73年のサードまでの3枚のアルバムからセレクトした曲を、英詞ボーカルに変えてロンドンのCBSスタジオで改めて再レコーディングした、初の英語ヴァージョン・アルバム。メンバーは、ガーボル・プレシェル、ヨーシェフ・ラウクス、タマーシュ・ベルタ、タマーシュ・ショムローの4人編成が基本で、曲によってジャック・ブルースがハープでゲスト参加、ジミー・ミラーとアンディ・ジョンズの共同プロデュース。概ね、ブルースを基調としたファンク・ハード調のサウンドを展開していて、曲によっては従来のサイケ&プログレ色を残しつつも、ブリティッシュ的なブルース色とアメリカンなファンク色が前面に出ている印象。英詞ボーカルの違和感は全くなく、楽曲・アレンジのキャッチーな洗練感と演奏の骨太なハード・ロック感が上手いマッチングを見せていて、知らずに聴くとまずハンガリーのバンドだとは判らないかも知れない。オルガンとギターを中心に、時折サックスやブルース・ハープ、ハーモニー・コーラスも交えた、ノリのよい流暢な演奏は素直にカッコよく、スリーヴも含めギラギラしたB級感も満点で、ハード・ロック愛好家ならまずもって楽しめるだろう好盤と思う。
輸入盤
(Blues Hard/Blues,Progressive,Funk /Jewel-case CD(2014) / Eastern Time/Italy)
Gabor Presser(org,p,vo)
Tamas Barta(g,hmca,harp,vo)
Tamas Somlo(b,sax,vo)
Jozsef Laux(ds,per)
Jack Bruce(harp)
XY(conga)
Jimmy Miller(per)
Producerd by Jimmy Miller & Andy Johns
収録曲目
01.Rock Yourself
02.Gimme Your Love
03.Free Me
04.Confession
05.She's Just 14
06.Won't You Dance With Me
07.Hey, Get The Feelin'
08.Waiting For You
09.Serenade (To My Love If Had One)
10.Back Home
11.Jenny's Got A New Thing
bonus track(1973-74 single,etc):
12.Hilf Mir Einzuschlafen
13.Ich Wart' Auf Dich Irgendwo
14.Geh Nie Wieder
15.The World Watchmaker
16.Ringasd El Magad