韓国のウォン・シンから、デジパックでのリシュー。ジンギス・カーンはベルギー出身のグループで、元レス・パルチザンズのビッグ・フリズマ、元ティム・ブリーン・グループのティム・ブリーンとクリス・ティック、元ローレライのピエール・レイプサーによって70年に結成されている。本作は、71年にフランスのバークレーからリリースされた唯一のアルバムで、メンバーは、上記のフリズマ、ブリーン、ティック、レイプサーの4人編成。ブーリンの達者なオルガンを核としたプログレ・ハード調サウンドを展開していて、ブルージーなフレーズを基調にしたギスギス&ゴリゴリの演奏に、クッキリと上手い英詞シャウト・ボーカルとユーライア・ヒープを彷彿させるハイトーン・コーラスが絡む。楽曲にメロディアスなプログレ的展開があるので、ストレートなハード・ロックといよりはプログレ・ハードといった趣だが、下品な音で流暢に弾きまくるファズ・ギターや流暢でツボを押さえたオルガン、ヘヴィで安定したリズム隊による演奏は完全にハード・ロック・マナーで真っ当に上手い。楽曲の感じはフランピィ辺りにも通じる印象で、サイケなギラギラ感はこっちのほうが強く、ヒープ調のコーラスのハマりも十分。この、中世モンゴル人とおぼしき輩が、メンバー達を模した4つの首を片手に、血塗られた剣をもう片手に持っているスリーヴは、ヨーロッパ人の東アジア人に対する偏見満点のおぞましいイラストだが、それだけ中世モンゴル人のヨーロッパ遠征の記憶が強烈だったということかも知れない。ともかくも、スリーヴはトホホだが内容は素直にカッコいいB級ハード系の好盤と思う。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Psyche Hard/Blues,Progressive / Digi-Pack CD(1994) / Won-Sin/Korea)
Big Frisma(g,vo)
Tim Brean(kbd,vo)
Pierre Raepsaet(b,vo)
Chris Tick(ds)
Producerd by Unknown
収録曲目
1.Pain
2.CampusA
3.The Moderate
4.CampusB
5.The Lighter
6.Hard Working Man
7.Mad Lover
8.Trip To Paradise