ドイツのロング・ヘアーから、15年新規リマスターでのリシュー。音質はクリアで迫力もあってよい。ブラックウォーター・パークはベルリン出身のグループで、元マーフィー・ブレンドのアンドレアス・ショルツが中心となって71年に結成されている。本作は、72年にドイツBASFからリリースされた唯一のアルバムで、メンバーは、ショルツ、リヒャルト・ロウトリッガ、ミヒャエル・フェヒナー、ノルベルト・カーゲルマンの4人編成、プロデュースはJ.シュマイサー。概ね、ストレートなブルージー・ハードを展開していて、フリー風、ゼップ風、サバス風、ジミヘン風といった感じの節操のないB級センスと、ハード・ロック然としたヘヴィな演奏が程よいマッチングを見せる。弾きまくるファズ・ギターの下品さ、全体のドライヴ感と炸裂感、ノリのよさや太さ、タイトで引き締まったバンド感は申し分なく、ともかくも演奏は上手くて素直にカッコいい。1曲目のハモンド・オルガンも含め、サイケの残滓を残したアメたリフ&フレーズを、上等なハード調の演奏で展開するという、センスB級・演奏A級の典型的なタイプで、ベタなキャッチーさとサイケな不良感の同居も面白い。英詞ボーカルということもあってか、このタイトさはわりとブリティッシュ的な印象で、知らずに聴くとドイツのグループとは判らないかも知れず、その意味ではハード・ロック愛好家には広く受け入れられやすいかも。逆に、クラウト・ハード的なクセやヨレとは異なるB級感で、その意味ではジャーマン・ロックとしては異端かも知れないが、ハード・ロック愛好家ならまずもって楽しめるだろう好盤と思う。
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輸入盤
(Blues Hard/Blues,Psyche / Jewel-case CD(2015 Re-master) / Long Hair/German)
Richard Routledge(vo,g)
Michael Fechner(g)
Andreas Scholz(b)
Norbert Kagelmann(ds)
Producerd by J.Schmeisser
収録曲目
1.Mentai Block
2.Roundabout
3.One's Life
4.Indian Summer
5.Dirty Face
6.Rock Song
7.For Noone