UKのトーキング・エレファントから、サンクチュアリ・ライセンスの07年新規リマスター音源を使用しての16年再リシュー。音質もクリアでよい。グリフォンは、英王立音楽大学の学生だったリチャード・ハーヴェイとブライアン・ガランドの2人による、ルネサンス期の中世古楽とブリティッシュ・トラッドをミックスさせたようなデュオ・ユニットに、グレアム・テイラーとデヴィッド・オベラールが加わる形で72年に結成されている。中世古楽、トラッド、フォーク、バロック期クラシックなどの要素をプログレで括った、ちょっと独特のサウンドを奏でるユニークなグループ。本作は、74年にUKトランスアトランティックからリリースされたサード・アルバムで、メンバーは前作と同じハーヴェイ、ガランド、テイラー、オベラール、フィリップ・ネスターの5人編成、バンドとデイヴ・グリンステッドの共同プロデュース。セカンドのエレクトリック・トラッド・プログレ路線をさらに押し進めた感じのサウンドを展開していて、勿論中世古楽的要素はそれなりに担保されているものの、全体にロック色の強いシンフォニック・プログレとも呼べる印象。ハーヴェイは管楽器よりもキーボードの、テイラーもアコギよりもエレキ・ギターの比重が強くなっていて、ネスターのゴリゴリ・ベースがわりとイエス的なこともあってか、わりとカッチリとしたプログレ感が強いバカテク系の演奏。楽曲は、トラッドのフレーズを基調としながらも適度なキャッチーさがあって、プログレ然とした複雑なアレンジのハマりも十分で、むしろバカテク・シンフォニック・プログレ系として好盤と思う。
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輸入盤
(Progressive/Folk Rock,Symphonic,Medieval Trad / Jewel-case CD(2016 '07Re-master) / Talking Elephant/UK)
Brian Gulland(bassoon,crumhorn)
Richard Harvay(rcdr,crumhorn,kbd)
Graeme Taylor(g)
David Oberle(ds,per)
Philip Nester(b)
Produced by Gryphon & Dave Grinsted
収録曲目
1.Opening Move
2.Second Spasm
3.Lament
4.Checkmate