USAのディア・ライフ・レコードから、デジパックでのリリース。ナタリー・ジェーン・ヒルはテキサス出身のオースティン出身のシンガー・ソング・ライター(SSW)で、現在はアパラチア地方を拠点に活動しているようだ。本作は、20年カセット・テープ作品「アザレア」に続いて21年にリリースされたセカンド・アルバムで、おそらく自主制作CD-R。ギター弾語りスタイルのナタリー・ジェーン、マット・デヴィッドソン(ex.スピリット・ファミリー・リユニオン,ロウ・アンセム,トウェイン,etc)、ジェイソン・クロニス(ex.テレ・ノヴェラ,JC&Co.,ヴォックストロット,etc)の3人を核に、ボブ・ホフナー(ex.ゴースト・ロケッツ,etc)、ジャレッド・ヴァン・フリート(ex.ヴォックストロット,etc)、トニー・ロジャース、マット・サイモン(ex.テレ・ノヴェラ,ヴォックストロット,etc)等が適時参加、プロデュースはクロニス。概ね、カントリー色を内包したアシッド・フォーク調サウンドを展開していて、淡い木漏れ日的情感とシンプルで的を射た演奏が非常にいい塩梅のマッチングを見せる。ナタリー・ジェーンの倍音の膨らみとアンバーな質感のシンギングは、例えばリンダ・パーハクスとカレン・ダルトンの狭間をいく感じで、粒の揃った真っ当なギター・アルペジオ、くぐもったフィドル&チェロ、枯れたペダル・スチール・ギター、可愛らしいヴィブラフォン等々のアンサンブルも美しい。クロニスを軸とした、オースティンのインディー・ロック人脈のメンバー達のハマりもよく、全体が乾いた涼やかさと内省的郷愁感に収束していて、ともかくも流していて心地好い好盤と思う。素晴らしい!。
輸入盤
(Folk&Folk Rock/Acid Folk,SSW,Swamp / Digi-Pack CD-R(2021) / Dear Life Records/USA)
Natalie Jane Hill(vo,g)
Mat Davidson(ps-g,fdl,org,kbd)
Jason Chronis(vib,autoharp,b,per)
Bob Hoffnar(ps-g)
Jared Van Fleet(p)
Tony Rogers(cello)
Sadie Wolfe(cello)
Matt Simon(per)
Produced by Jason Chronis
収録曲目
01.Euphoria
02.Little Teeth
03.If I Were A Willow
04.Plants And Flowers That Do Not Grow Here
05.To Feel Alone
06.Solely
07.Pretty View
08.Orb Weaver
09.Listen To Me Tomorrow
10.Better Now