UKのフレッジ・リングから、7インチEPでのリシュー。16年レコード・ストア・デイ限定復刻プレス盤で、インナーバッグ入、コーティング&フリップ・バック・スリーヴ仕様。シャーリー・コリンズはイースト・サセックス州ヘイスティングス出身のトラディシャンで、55年にフォーク系のオムニバス・シングルでデビュー以降70年代末に引退するまで(16年に復活)、リヴァイバリスト系のトラディシャンとして活動した知る人ぞ知る存在。特に60年代末頃からは、姉のドリーと共にデュオ・ユニットを結成し、古楽色を取り入れ英国の湿ったくぐもり感を体現する独特のサウンドを展開した。本作は、64年にUKコレクター・レコードからリリースされた5曲入ソロ・シングルで、シャーリーの5弦バンジョーの弾語りによるソロ・パフォーマンスを軸に、曲によってロビン・ホールのアコースティック・ギターが入る。プロデュースはコリン・ポムロイ。収録曲は、「ラヴ・イズ・ティージング」、「シー・ムーヴズ・スルー・ザ・フェア」、「ザ・ボールド・アイリッシュ・ボーイ」、「マスト・アイ・ゴー・バウンド」、「デニス・オライリー」の5曲で、基本的に全てアルバム未収録または別バージョン。タイトル通りアイリッシュ・トラッド・チューンをセレクトしたシリーズの1枚で、枯れた味わいのオーセンティックな香りと前に出ない感じのくぐもり感十分。この、どこか遠くから聞こえてくるようなセピア系の郷愁感はともかくも心地好く、何というか妙にやさしい心持ちにさせられるような柔らかさがある。オリジナル盤はかなりのプレミアム・アイテムらしいが、シンプルで素敵なスリーヴも含め文句なしに雰囲気のよい好盤と思う。
輸入盤/デッドストック入荷
(Trad&Folk/Irish Trad / 7inch EP(2016) / Fledg'ling/UK)
Shirley Collins(vo,5-banjo)
Robin Hall(g)
Produced by Colin Pomroy
収録曲目
Side A:
1.Love Is Teasing
2.She Moves Through The Fair
Side B:
1The Bold Irish Lad
2.Must I Go Bound
3.Dennis O Reilly