UK/EUのエソテリック・レコーディングスから、73年1月のBBCライヴ音源6曲、2月のボブ・ハリス・セッション音源4曲の計10曲をボーナスで加えての、23年新規リマスター&2CD&3面開きデジパックでのリシュー。音質はクリアで奥行きもあってよい。スタックリッジはブリストル出身のグループで、アンディ・デイヴィスとジム・ウォルターが中心となって69年に結成されたスタックリッジレモンを母体として、程なくスタックリッジに改名した。ビートルズ系ブリット・ポップネスを基調としつつも、プログレ、トラッド、ルーツ・ミュージックなどの要素を取り込んだ、独特のサウンドを展開する面白いグループ。本作は、73年にUKのMCAからリリースされたサード・アルバムで、確か邦題は「山高帽の男」。メンバーは、前作と同じデイヴィス、ウォルター、ジェームス・ウォーレン、ムッター・スラーター、マイク・エヴァンス、ビリー・スパークルの6人編成、プロデュースはジョージ・マーティン。マーティンのプロデュースということもあってか、全作品中最もポップネスがストレートに顕われている印象で、巷でも『ビートルズの遺伝子を受け継いだアルバム』として評価され一定の人気もあるかも知れない。スキッフル、ラグタイム、ヴォードビル調のオールディーなルーツ・ミュージック色や、賛美歌、クラシック、ジャズ、ロックン・ロール、フォーク等々の要素が混在する楽曲を、プログレ的な細やかなアレンジとエレガントで上手い演奏で展開。本来のスタックリッジを、ちょっと斜に構えた一捻りあるポップ・プログレ・サウンドととらえるならば、本作が異質なのかも知れないが、この柔らかいポップネスとある種の下町感、飄々としたオシャレな雰囲気は素直に心地好い。ともかくも可愛らしくて聴きやすく、プログレ色を隠し味に使ったニッチ・ポップ系の好盤と思う。ボーナスのBBC音源群も存外と楽しめる。
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輸入盤
(Progressive/Pops,Symphonic,Canterbury / Digi-Pack 2CD (2023 Re-master) / Esoteric/UK,EU)
Andy Davis(kbd,g,per,vo)
James Warren(g,vo)
Mutter Slater(fl,kbd,per,vo)
Mike Evans(vln,vo)
Jim Walter(b)
Billy Sparkle(ds,per)
George Martin(p)
Producerd by George Martin
収録曲目
(CD1/The Man In The Bowler Hat):
01.Fundamentally Yours
02.Pinabone Days
03.The Last Plimsall
04.To The Sun & The Moon
05.The Road To Venezuela
06.The Galloping Gaucho
07.Humiliation
08.Dangerous Bacon
09.The Indibberent Hedgehoy
10.God Speed The Plough
(CD2/bonus):
"BBC Radio One In Concert 18th January 1973":
01.Anyone for Tennis
02.Do The Stanley
03.Syracuse The Elephant
04.Purple Spaceships Over Yatton
05.Twist And Shout
06.Dora The Female Explorer
"BBC Radio One Bob Harris session 7th February 1973":
07.The Lyder Loo
08.God Speed The Plough
09.The Road To Venezuela
10.The Galloping Gaucho