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UK/EUのエソテリック・レコーディングスから、72,73年のアルバム未収シングルや、72年6月のBBCライヴ音源など計12曲をボーナスで加えての、23年新規リマスター＆2CD＆3面開きデジパックでのリシュー。音質はクリアで奥行きもあってよい。スタックリッジはブリストル出身のグループで、アンディ・デイヴィスとジム・ウォルターが中心となって69年に結成されたスタックリッジレモンを母体として、程なくスタックリッジに改名した。ビートルズ系ブリット・ポップネスを基調としつつも、プログレ、トラッド、ルーツ・ミュージックなどの要素を取り込んだ、独特のサウンドを展開する面白いグループ。本作は、72年にUKのMCAからリリースされたセカンド・アルバムで、メンバーは、前作からのデイヴィス、ジェームス・ウォーレン、ムッター・スラーター、マイク・エヴァンス、ビリー・スパークルの5人に、出戻りウォルターを加えた6人編成、バンドとヴィク・ガムの共同プロデュース。基本的には、前作の延長線上にあるブリティッシュ・ニッチ・ポップ・プログレ方面のサウンドで、例えば10cc辺りにも通じる柔らかくてジェントリーなポップネスと、英国然としたアンバーなくぐもり感が同居していて、特に5,9,11曲目やボーナスの6分を超えるシングル曲(ディスク2/2曲目)のような重厚なプログレ・ナンバーが秀逸な印象。このバンドは、シンプルだがよく練られたアレンジとさりげなく上手い演奏が、独特のオシャレ感と濃密さに収束していて、単に明るいポップ・ロックには終わらないズッシリとした手応え十分。いかにも英国然とした翳りとカンタベリー的な丸い耳触り、田舎と都会が交叉するエレガントさが相俟った、ともかくも味わい深い魅力の好盤と思う。ボーナスのBBCライヴも濃密で面白い。
輸入盤
(Progressive/Folk Rock,Pops,Canterbury / Digi-Pack 2CD (2023 Re-master) / Esoteric/UK,EU)
Andy Davis(kbd,g,vo)
James Warren(g,b,vo)
Mutter Slater(fl,p)
Mike Evans(vln,cello)
Jim Walter(b,g)
Billy Sparkle(ds,per)
Producerd by Stackridge & Vic Gamm
収録曲目
(CD1/Friendliness):
01.Lummy Days
02.Friendliness Part 1
03.Anyone For Tennis
04.There Is No Refugee
05.Syracuse The Elephant
06.Amazingly Agnes
07.Father Frankenstein Is Behind Your Pillow
08.Keep On Clucking
09.Story Of My Heart
10.Friendliness Part 2
11.Teatime
(CD2/bonus):
"1972 single A&B":
01.Slark (sigle version)
02.Purple Spaceships Over Yatton
"BBC Radio 1 In Concert, Paris Theatre 15 June 1972":
03.Introduction - Hit and Miss (Theme from Juke Box Jury)
04.Grande Piano
05.Teatime
06.Lummy Days
07.Amazingly Agnes
08.32 West Mall
09.She Taught Me How to Yodel
10.Four Poster Bed (Let There Be Lids)
"1973 single A&B":
11.C’est La Vie
12.Do the Stanley
