ドイツのシレーナ・レコードから、デジパックでのリリース。ブライアン・パリッシュはロンドン近郊のイルフォード出身のギタリスト兼シンガー・ソング・ライター(SSW)で、63年にポール・ガーヴィッツ(ex.ガン,スリー・マン・アーミー,etc)と共にザ・ロンドナーズを結成、その後ザ・ナック、ニュー・ヨーク・パブリック・ライブラリーを経て69年にソロ・デビュー、71年には再びポールとパリッシュ&ガーヴィッツを結成、さらに72~73年はバジャーで活動後再びソロに転向、80年前後に活動拠点をドイツに移して現在も地道に活動しているようだ。本作は、16年にリリースされたソロ名義アルバムで、76年のファースト・ソロ以降も自主制作で何枚か作品をリリースしていたようだが、正確に何枚目かは判らない。メンバ-は、共同プロデュースのパリッシュとシュテファン・ウルリッヒを中心に、ブルー・ウィーヴァー(ex.フェアウェザー,ストロウブス,etc)、アレックス・メイヤー(ex.コズミック・コリドールズ,etc)、ペーター・バウムガルテン、ブラザー・トーマス・デンゼン、クラウディア・ブリンクマン、ストロンボリ・ブラザーズ等々が曲によって適時参加。概ね、AOR色内包のブルース・ロック調サウンドを展開していて、ブルージーな泣きの情感と煮え切らないポップネスが妙なバランスで交叉。洗練されたAOR案件を目指して失敗したというより、あまり細かいことは意識せずに普段通りやったらこうなったという感じで、この煮え切らなさがこの人らしさなのかも知れない。重過ぎず軽過ぎずのキャッチーさと、弾き過ぎないブルージーなギター、アンバーなボーカルの組み合わせはわりと心地好く、ディープ過ぎない酒のともに適したサウンドという印象。ともかくも案外と悪くない。
輸入盤
(Blues&Swamp/Blues,AOR / Digi-Pack CD(2016) / Sireena Records/German)
Brian Parrish(vo,g,b,mdln,kbd,loops,per)
Blue Weaver(kbd,acdn,p,horns,per,loops,vo)
Alex Meyer(kbd)
Peter Baumgarten(kbd)
Brother Thomas Denzen(b)
Stefan Ulrich(ds,per,b)
Luigi Stromboli(mrba)
Stromboli Brothers(horns)
Martin Ulrich(sax)
Tobias Vethake(cello)
Claudia Brinkmann(vo)
Mel Stahn(vo)
Produced by Brian Parrish & Stefan Ulrich
収録曲目
01.Land Of The Night Games
02.Talk To Me
03.Kandy Road
04.When Its Over
05.Traveller
06.Slow Riding
07.Blue
08.The Time Will Come
09.Summer Day
10.Angel Of Death
11.Love Like This
12.Don't Waste My Time
13.Diamonds And Pearls