国内のP・ヴァイン・レコードから、限定ペーパースリーヴでのリシュー。紙ジャケ仕様、15年スペインのアウト・サイダー/ゲッセン盤リマスター音源使用。スタッドはテキサス州ヒューストン出身のグループで、ポール・デヴィッドとジョージ・ランデルが中心となって74年に結成されている。ジム・クリーガンとテイストのリズム隊が結成した、UKのスタッドとは勿論別バンド。本作は、75年にUSAバロン・レコードから200枚限定のプライヴェート・プレスで自主制作盤としてリリースされた唯一のアルバムで、メンバーは、ドクター・ティム・ウィリアムス、ポール・デヴィッド、ジョージ・ランデルのトリオ編成、バロン・プロダクションとバンドの共同プロデュース。概ね、当時17歳だったらしいウィリアムスの達者なギターを中心とした、ブルース基調の典型的なB級アメリカン・ハードを展開。ギター・トリオ然とした、ともかくも勢い重視のドカドカした演奏は、自主制作レベルとしては普通に水準以上で、かといって素晴らしく上手いという程でもないが、ロックの初期衝動と不良感のラウドさと荒さは、曲によってはけっこうカッコよかったりする。ヘヴィ・ブルース調、ブギー調、ロックンロール調、バラードと、全体にアメリカンなキャッチーさと軽快に、サバス色やサイケ色が妙な中途半端さで絡んでいて、その意味ではB級感十分。動きの多いベースと手数の多いドラムによるリズム隊は、それ程重くはないが勢いがよく、若さでグイグイ押してくるギターとの一体感もそれなりにあり、弾きまくりギター系のB級ハードとして、ハード・ロック愛好家なら問題なく楽しめると思う。
P・ヴァイン盤/国内プレス(Japanese-pressing CD)
(Blues Hard/Blues,Psyche / Paper-Sleeve CD(2025 '15Re-master) / P-Vine/Japan)
Dokter Timothy Williams(g,vo,ac-g,b)
Paul David(b,vo,ac-g,org)
George RunDel(ds,vo)
Produced by Baron Production with Stud
収録曲目
1.A Woman Like You
2.Captain Boogie
3.Stud
4.Jim / Blues
5.The War Song