ドイツのGTR傘下のバイ・オア・ダイから、05年新規リマスター&デジパックでのリシュー。オラン・ウータンは、メンバー等のクレジットも一切なく基本的には正体不明だったが、ロンドン出身のハンターがアルバム制作後にバンド名を変えたグループということらしい。本作は、71年にUSAベルからメンバーに断りなく勝手にリリースされたという唯一のアルバムで、メンバーは、テリー・クラーク(ex.ジェイソン・クレスト,etc)、ミック・クラーク、シド・フェアマン、ポール・ロバーツ、ジェフ・セオパルディーの5人編成、プロデュースはホワイトリーフ・プロダクション。概ね、ブルースを基調としたキャッチーなハード・ロックを展開していて、B級感漂う下品なブルース色とカラっとしたポップネスが、何とも絶妙のバランスで上手いマッチングを見せる。ツイン・ギターのブルージーなリフ&フレーズは、シンプルかつハード・ロック然としていて、わりと弾きまくるソロも流暢で素直にカッコよく、ドカスカ&ウネウネのリズム隊のハマりもよい。素晴らしく上手いわけでもなく、ヘヴィネス全開のゴリゴリ骨太系でもないが、このちょっとルーズでエッチなハードネスとヘヴィネスは、嫌味のないポップネスと浮上出来ないアングラ感が交叉する70年代初期のハード・ロックの魅力十分で、確実にB級の捨て難さを放つ。ブルース・ハード系愛好家なら、まずもって楽しめるだろう好盤と思う。本作後バンドは解散、テリーはジェイソン・クレストの僚友達とホーリー・マッケラルを結成、ミックはジョン・ロード&トニー・アシュトンやロング・ジョン・ボールドリー等のバック・バンドへ、セオパルディーはパシフィック・イアードラムやゲイリー・ボイルのバック・バンドへ。カッコよし!。
輸入盤/デッドストック入荷
(Blues Hard/Blues,Psyche,Pops / Digi-Pack CD(2005 Re-master) / Buy Or Die/German)
Terry Clarke(vo)
Mick Clarke(g)
Sid Fairman(g)
Paul Roberts(b)
Jeff Seopardie(ds)
Producerd by Whyteleafe Productions
収録曲目
1.Can See Inside Your Head
2.Slipping Away
3.Love Queen
4.Chocolate Piano
5.If You Leave
6.Fly Me High
7.Country Hike
8.Magic Playground