ドイツのヴァルハラから、04年新規リマスターでのリシュー。このキャメルは、全員イギリス人ながらイタリアで活動した知られざるブリティッシュ・ロックのグループで、この後オブリヴィオン・エクスプレス、アベレージ・ホワイト・バンド、トロック、デヴィッド・サンシャス&トーン、サンタナ等のアレックス・リガートウッド(ジャクソン)が在籍していたことで一部のマニアには知られているかも知れない。68年当時、ローマを拠点に活動していたセイン・ルサール&スリーのメンバーだったマーティン・フィッシャーとピート・ウイシュ、元プリミティヴズ、モータウンズでイタリアに渡ってイ・カマレオンティで活動していたデイヴ・サマーが新たにソップワース・キャメルを結成、ザ・セナーテのメンバーとしてイタリア・ツアーを終えたリガートウッドが程なく加入、RCAイタリアと契約してシングル・デビュー後にキャメルに改名した。本作は、69年にイタリアとドイツのRCAからリリースされた唯一のアルバムで、メンバーは前述のリガートウッド、サマー、フィッシャー、ウイシュの4人編成、バンドとトニー・ミムズの共同プロデュース。スプーキー・トゥースやスモール・フェイセズ、ザ・フー、モビー・グレープ、ハウリン・ウルフ等々、全編著名曲のカヴァー・ナンバーが収録されていて、前半はキャッチーな、後半はブルージー・ハードなナンバー中心の構成。ともかくもギターとオルガンが弾きまくっていて、特にギターのスカっと流暢な炸裂感は素直にカッコよく、そこにクッキリとしたシャウト・ボーカルとハーモニー・コーラス、ドカドカでノリのよいリズム隊が非常にいい塩梅のバランスで絡む。全体にノリがよくバンド感も十分で、キッチリしたプロデュースの上等なサウンド・メイキングも含め、ハード・ロック系愛好家はまずもってに楽しめるだろう掘出し物的好盤と思う。本作後、サマーがプリミティヴズ復帰の為脱退、程なくしてグループは解散、フィッシャーはプリミティヴズを経てイーストオブ・エデンへ、リガートウッドは前述の通り。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Blues Hard/Psyche,Blues,Pops / Jewel-case CD(2004 Re-master) / Walhalla/German)
Alex Jackson(aka.Ligertwood)(vo,ac-g,p,org)
Dave Summer(g,vo)
Martin Fisher(p,org,hpcd,g,b,vo)
Pete Huish(ds)
Producerd by Camel & Tony Mimms
収録曲目
1.Pinball Wizard
2.Where Is My Mind?
3.Tin Soldier
4.Forget It, I Got It
5.Mystery Tour
6.Can't Be So Bad
7.Society's Child
8.Sitting On The Top Of The World
9.Evil Woman