国内のマーキー/ベル・アンティークから、66年のアルバム未収シングルB面(15曲目)と66年~69年の未発表曲3曲(16~18曲目)の計4曲(USAディ・クリスティーナ盤と同じ)をボーナスで加えての、SHM-CD&25年新規リマスター、ペーパースリーヴでのリシュー。テクスチャー紙&見開き紙ジャケ仕様。音質もクリアで奥行きが出ていてよい。ヴァシュティ・バニアンはニューカッスル出身の女性シンガー・ソング・ライター(SSW)で、65年にローリング・ストーンズのプロダクションからアイドル路線のシンガーとしてデビューしたが挫折、68年にボーイ・フレンドと共にミュージシャン達の巡礼コミューンに参加し、ロンドンからヘブリディーズ諸島への巡礼の旅に出る。本作は、70年にUKフィリップスからリリースされたファースト・アルバムで、そのヘブリディーズ諸島への巡礼の旅を淡々と綴った作品。フェアポート・コンヴェンションのデイヴ・スワーブリックとサイモン・ニコル、インクレディブル・ストリング・バンドのロビン・ウィリアムソンの他、クリストファー・サイクス、マイク・クローザー、ロバート・カービィ等々がバックを担当、プロデュースはジョー・ボイド。このプカプカした浮遊感はともかくも絶妙で、フワっとした丸い耳触りと頼りなげな線の細さが、淡い陽光感と涼やかな空気感に収束する。スリーヴの雰囲気通りのいなたさだで泥臭さがなく、絵に描いたような牧歌的イメージが次々と浮かんでくるサウンドには、例えばシャーリー・コリンズ辺りの背後に感じられる様な民衆の歴史の重さや暗さはないが、ポカポカした昼下がり的な木漏れ日系の和み感は、ほぼ満点に近い感じ。私的なエッセイの様で流していてひたすら心地好く、ブリティッシュ・アシッド・フォーク系の文句なしの好盤と思う。心地好し!。
マーキー盤/国内プレス(Japanese-pressing CD)
(Acid Folk/Folk,SSW,British Trad / Paper-Sleeve SHM-CD(2025 Re-master) / Belle Antique/Japan)
Vashti Bunyan(vo,g)
Christopher Sykes(p,org)
Dave Swarbrick(fdl,mdln)
Robin Williamson(fdl,mdln,harp)
Robert Kirby(strings,rcdr)
John James(dlcmr)
Simon Nicol(banjo)
Mike Crowther(g)
Produced by Joe Boyd
収録曲目
01.Diamond Day/ダイアモンド・デイ
02.Glow Worms/土ボタル
03.Lily Pond/スイレンの咲く池
04.Timothy Grub/地虫のティモシー
05.Where I Like To Stand/私がいた場所
06.Swallow Song/ツバメの歌
07.Window Over The Bay/入り江の見える窓
08.Rose Hip November/ローズヒップの11月
09.Come Wind Come Rain/風が吹こうと雨が降ろうと
10.Hebridean Sun/ヘブリディーズ諸島の太陽
11.Rainbow River/虹の川
12.Trawlerman's Song/トロール漁師の歌
13.Jog Along Bess/ベスとの旅路
14.Iris's Song For Us/アイリスの書いた私達の歌
bonus track:
15.Love Song/ラヴ・ソング
16.I'd Like To Walk Around In Your Mind/あなたの心をのぞいてみたい
17.Winter Is Blue/冬は青色
18.Iris's Song Ver.2/アイリスの書いた私達の歌 ヴァージョン2