UKのエソテリックから、70年のアルバム未収シングル2曲をボーナスで加えての、09年新規24ビット・リマスターでのリシュー。けっこう音に奥行きがあって音質はクリアでよい。トレーダー・ホーンは、ジュディ・ダイブル(ex.フェアポート・コンヴェンション,ジャイルズ・ジャイルズ&フリップ,etc)とジャッキー・マコーリー(ex.ゼム,クルト,ベルファスト・ジプシーズ,etc)、ピート・シアーズ(ex.スティームハマー,ジェイド,シルヴァー・メトレ,ロッド・スチュワート,etc)の3人が、69年にロンドンで新たに結成したグループで、本作は70年にUKドーンからリリースされた唯一のアルバム。シアーズは早々に離れていて、メンバーは、ジュディとマコーリーの2人に、レイ・エリオット、ジョン・ゴドフリー、アンディ・ホワイトを加えた5人編成で、プロデュースはバリー・マーレイ。基本的には牧歌的アシッド・フォークといってよいと思うが、ハープシコードやチェレステ、フルートやオート・ハープを鏤めたサウンドは、いわゆるギター中心のフォークとは一線を画す独特のプログレ感があって、くぐもった雰囲気とプカプカの浮遊感が上手いマッチングを見せる。バックの演奏も適度なバンド感が感じられ、ブリティッシュ然とした煮え切らなさとくぐもり感、少し古めかしい感じの美しさが漂い、その意味では独特のアート・ロック的味わいも十分。全体に、明る過ぎず暗過ぎずの奇妙な昂揚感があって、サイケといってしまう程に毒々しいわけではないが、シンプルだが非常に耳に心地好い凝ったサウンドを展開する、侮れない奥深さを放つ好盤と思う。
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輸入盤
(Acid Folk/Psyche,Progressive / Jewel-case CD(2009 Re-master) / Esoteric/UK)
Judy Dyble(vo,harp,p)
Jackie McAuley(vo,g,kbd,fl,per)
Ray Elliott(fl,clnt)
John Godfrey(b)
Andy White(ds)
Produced by Barry Murray
収録曲目
01.Jenny May
02.Children Of Oare
03.Three Rinds For Elven Kings
04.Growing Man
05.Down And Out Blues
06.The Mixed Up Kind
07.Better Than Today
08.In My Loneliness
09.Sheena
10.The Mutant
11.Morning Way
12.Velvet To Atone
13.Luke That Never Was
bonus track(1970 single):
14.Here Comes The Rain
15.Goodbye Mercy Kelly