UKのエソテリックから、73年のアルバム未収シングル1曲をボーナスで加えての、13年新規リマスターでのリシュー。音質はクリアで奥行きがあってよい。スパイロジャイラは、マーティン・コッカーハムとマーク・フランシスが故郷のボルトンで68年に結成したフォーク・デュオを母体として、コッカーハムがカンタベリーのケント大学在学中に本格的な活動を開始した。本作は、73年にUKポリドールからリリースされたサード・アルバムで、前作からのコッカーハム、バーバラ・ガスキン、スティーヴ・ボリル、ジュリアン・キューザック、デイヴ・マタックスに、曲によってスティーヴ・アシュリー、ヘンリー・ロウサー等々が参加している他、数曲でドリー・コリンズがアレンジを担当、プロデュースはマックス・ホール。少なくとも、ドリーがアレンジした1曲目「ザ・フューゼスト・ポイント」と2曲目「オールド・ブート・ワイン」、キューザックがアレンジした5曲目「アン・エヴリデイ・コンサンプション・ソング」の3曲は、ブリティッシュ・アシッド・フォークの佳曲というか好サンプルで、この湿った英国の香りと哀愁、独特のくぐもり感は、そのままシャーリー・コリンズの諸作にも通じる印象。バーバラの前に出ない感じのノンヴィブラート・ボーカルと、弦・管楽器を絡めた美しくも哀しげなアンサンブルは、幽玄かつ独特のダウナーな雰囲気を放っていて、時間の流れと空気の色が変わること請け合い。コッカーハム色の強いロバート・ワイアット的な3,6曲目も十分に面白く、小曲の4曲目と組曲の7曲目は前述の3曲に準ずる美しさを放っていて、わりと文句なしの好盤と思う。素晴らしい!。
只今在庫切れとなってしまいました。ご予約オーダー・お問い合わせ等は、問い合わせフォームからお受けいたします。入荷見込み・時期など現在の状況を改めてお知らせいたします。
輸入盤
(Acid Folk/Progressive,Psyche,Folk Rock / Jewel-case CD(2013 Re-master) / Esoteric/UK)
Martin Cockerham(vo,g)
Barbara Gaskin(vo)
Julian Cusack(p,vo)
Steve Borrill(b)
Dave Mattacks(ds)
Dolly Collins(arr.)
Steve Ashley(whistle)
Stan Sulzman(fl)
Henry Lowther(tp)
John Boyce(cello)
Producerd by Max Hole
収録曲目
1.The Furthest Point
2.Old Boot Wine
3.Parallel Lines Never Seperate
4.Spiggly
5.An Everyday Consumption Song
6.The Sergant Says
7.In The Western World:
a.In The Western World
b.Jungle Lore
c. Coming Back
d.Western World Reprise
bonus track(1973 single):
8.I Hear You're Going Somewhere (Joe Really)