UKのワン・リトル・インディアン・レコードから、3面開きデジスリーヴでのリリース。マリー・ウォーターソンはヨークシャー州ハル出身の女性シンガーで、ノーマ・ウォーターソンと共にウォーターソン・ファミリーの中核を担ったラル・ウォーターソンの娘。07年に行われた母親ラルのトリビュート・コンサートを契機に、弟のオリヴァー・ナイトと姉弟デュオを結成して本格的な活動を開始、ノーマやマーティン・カーシー、イライザ・カーシー等と共にウォーターソン・ファミリーのメンバーとしても活動している。デヴィッド・A・ジェイコックはビッグ・アイズ等で活動するギタリストで、本作は15年にリリースされたマリーとジェイコックのデュオ名義ファースト・アルバム。ボーカルのマリーとギター、バンジョー、チター、シンセ等々のジェイコックを中心に、ユーアン・マッコールの息子のニール・マッコール(ex.キャサリン・ウィリアムス,etc)、ケイト・セント・ジョン(ex.ドリーム・アカデミー,etc)、アリソン・コットン、マイケル・タナー等々が曲によって参加、マッコールとケイトの共同プロデュース。マリーのくぐもり感十分の落ち着いたボーカルと、ジェイコックのロイ・ハーパー的な浮遊感のあるギターが、かなりいい塩梅のマッチングを見せていて、ともかくも非常に心地好い。全曲マリーとジェイコックのペンによるオリジナルだが、トラッド的な凜とした佇まいが全体を支配していて、エレガントで上等な演奏が淡々として前に出ない感じのアシッド・フォーク的内省感に収束。抑えた情感と美しさを放つ好盤と思う。素晴らしい!。
輸入盤
(Acid Folk/Folk,SSW / Digi-Sleeve CD(2015) / One Little Indian/UK)
Marry Waterson(vo)
David A. Jaycock(ac-g,el-g,12-g,bjo,zither,Jen1000,CS15,per,vo)
Neil MacColl(ac-g,marxophone,el-g,sl-g,weissenborn-g,guitaret,12-g,6-b,vo)
Kate St. John(p,oboe,cor-anglais,acdn,wurlitze,org,vo)
Alison Cotton(vla)
Michael Tanner(bowed-cymbals,singing-bowl,hnum,field-recordings)
Kami Thompson(vo)
Simon Edwards(d-b,b)
Emma Black(cello)
Mike Waterson(vo)
Produced by Neil MacColl & Kate St. John
収録曲目
01.Sing Me Into Your Tune
02.Hoping to Be Saved
03.The Honey & The Seaweed
04.Digging For Diamonds
05.Two Wolves
06.Caught On The Coattails
07.Ginger Brown & Apple Green
08.Woolgathering Girl
09.Velvet Yeller
10.Brighter Thinking
11.Teen & The Thief
12.Mockingbird
13.Circa '73
14.Emotional Vampire
15.Sing Me Into Your Tune Reprise