UKのワン・リトル・インディアン・レコードからのリリース。マリー・ウォーターソンとオリヴァー・ナイトは、ノーマ・ウォーターソンと共にウォーターソン・ファミリーの中核を担ったラル・ウォーターソンの娘と息子で、07年に行われた母親ラルのトリビュート・コンサートを契機に姉弟デュオを結成して活動を開始した。本作は、12年にリリースされたセカンド・アルバムで、ボーカルのマリーとギターのオリヴァー、アコーディオン&ピアノのリューベン・テイラー、ダブル・ベースのミランダ・サイクスを中心に、曲によって伯父のマーティン・カーシー、従姉のイライザ・カーシー(ノーマとカーシーの娘)、ピーター・フラッド、バーニー・モーズ・ブラウン等々が適時参加。概ね前作と同傾向の、トラッドのマナーを放つブリティッシュ・フォーク・サウンドを展開していて、アシッド・フォーク的内省感、淡々と前に出ない感じのくぐもり感、セピア色の古い写真のような郷愁感を放つ、文句なしの好盤と思う。11年6月に他界した伯父のマイク・ウォーターソンに捧げられていて、オーセンティックな佇まいとアシッド・フォーク的浮遊感が非常に見事なマッチングを見せる。ともかくも淡い郷愁感が胸に染み入る素晴らしい1枚で、トラッド&フォーク愛好家は勿論楽しめること請け合いだが、例えばノラ・ジョーンズ辺りが好きな人にも、是非チェックして欲しいとも思う。心地好し!。
輸入盤
(Acid Folk/Folk,SSW,Trad / Jewel-case CD(2012) / One Little Indian/UK)
Marry Waterson(vo)
Oliver Knight(g,b,programming,vo)
Reuben Taylor(acdn,p,org,programming)
Barney Morse Brown(cello)
Miranda Sykes(d-b)
Pete Flood(ds)
Martin Carthy(g)
Eliza Carthy(vo)
Barry Coope(vo)
Lester Simpson(vo)
Jim Boyes(vo)
Produced by Oliver Knight
収録曲目
01.I'm In A Mood
02.Going Going Gone
03.Gormandizer
04.Benign
05.I Won't Hear
06.Scarlet Starlet
07.Love Song To A Lyric
08.Professional Confessionals
09.Sustained Notes
10.Russian Dolls
11.Starveling