国内のシンク!・レコードから、限定ペーパースリーヴでのリリース。紙ジャケ仕様。キャットバグは、ブリュッセル近郊のテルビュレン出身のシンガー・ソング・ライター(SSW)、ポーリン・イリス・ロンドーのソロ・ユニットで、アントワープの音楽院を卒業後、17年からアントワープ郊外のウェストマール村で有機農業に従事しながら音楽活動を開始した。本作は、21年に自主制作盤アナログLPでリリースされたセカンド・アルバムで、22年のCD化盤、邦題は「スラープン・オンダー・エーン・ヒューニベッド」、ライナーは山本勇樹、歌詞付。メンバーは、ボーカル&ギター&トイ・ピアノのポーリン、ピアノ&バーンスリーのアイコ・デフリエント、ベース&ギターのルーカス・ソマーズの3人、プロデュースはデフリエント。素朴な空気感と木漏れ日系の情感、線が細くて前に出ない感じの佇まいが前面に顕れた、いわゆるヴァシュティ・バニアン方面のアシッド・フォーク調サウンドを展開。声をあまり張らずかといってウィスパーにはならない、わりと絶妙な柔らかさのボーカル&コーラスと、的を射たシンプルさのアンサンブル、暗過ぎず明る過ぎずの楽曲のマッチングが、非常にいい塩梅の隙間ニュアンスを創出。地に足が付いた感じの、あざとさのない滲み出るくぐもり感と優しさは、自然とともに生きる日常がバックボーンにあるのかも知れず、全体に漂うアシッド・フォーク的浮遊感はほぼ満点に近い印象。中スリーヴの、アンバーな夕暮れの写真も含め、ともかくも流していて心地好い好盤と思う。素晴らしい!。
シンク!・レコード盤/国内プレス盤(Japanese-pressing CD)/デッドストック入荷
(Acid Folk/SSW,Folk / Paper-Sleeve CD(2022) / Think! Records/Japan)
Pauline Iris Rondou(vo,g,toy-p)
Aiko Devriendt(p,bansuri)
Lucas Somers(g)
Procuced by Aiko Devriendt
収録曲目
01.bereklauw
02.oude zomers
03.vogeltrek
04.valkenoog
05.vervliegt
06.spidersong
07.kangoeroes In Australie
08.geest in november
09.klassiekers
10.hunebed