UKのビッグ・ビート/ACEから、15年リマスターでのリシュー。多分初CD化。ボニー・ドブソンは、カナダのケベック州トロント出身の女性シンガー・ソング・ライター(SSW)で、ジェフ・ベック・グループやグレイトフル・デッドもカヴァーした69年の「モーニング・デュー」のヒットで知っている人もいると思う。本作は、60年にUSAのプレステイジ・インターナショナルからリリースされたセカンド・アルバムで、ボニーのアコースティック・ギター弾語りを基本に、曲によってエニー・キュビクのハーモニー・コーラス、イザベル・ガードナーのフルート、ピーター・ガードナーのギターが入る。プロデュースはケネス・ゴールドスタイン。概ね、アメリカ、カナダ、イギリス、チェコ、セルビア(旧ユーゴ)等のトラッド・チューンまたはトラッドをベースとした曲が並んでいて、前作同様に淡々と素朴で清楚な味わいの澄んだ声は、素直に美しく流していて心地好い。7、12曲目辺りはペンタングル、10曲目はピート・シーガー等でも知られているが、メロディやアレンジがけっこう違っていたり、「ドナ・ドナ」的なセルビアの4曲目やチェコの11曲目なども、ちょっと独特に童謡的かつエキゾティックで面白い。ギター弾語り、無伴奏シンギングは十分に真っ当で、時折入るフルートやハーモニー・コーラス、もう1本のギターも雰囲気がよく、シンプルだが的確で美しいくぐもり感がある。前作同様のボニー本人による曲解説も含め、ちょっと懐かしい雰囲気の好盤と思う。この人の歌は、凛とした高音の伸びと抜けが綺麗で魅力的。
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輸入盤
(Trad&Folk/Trad,SSW,Folk / Jewel-case CD(2015 Re-master) / Big Beat/UK)