UKのリアクティヴ/エソテリックから、12年新規24ビット・リマスターでのリシュー。タンジェリン・ドリームは、エドガー・フローゼが在籍していたサイケ・ビート・バンドのザ・ワンズを母体として、67年にベルリンで結成されたグループで、アシュ・ラ・テンペル、クラスター、アジテーション・フリー等の直関連も含め、エレクトロニクス&音響系プログレ・シーンに広く影響を与えながら、現在も現役で活動を続けるジャーマン・サイケのビッグ・ネーム。本作は、96年にUKキャッスル/エッセンシャルからリリースされた発掘ライヴ盤で、21年再プレス盤(規格番号/仕様全て同じ)。サブ・タイトル通り80年1月31日に旧東ベルリンの共和国宮殿で行われたライヴ音源で、メンバーはフローゼ、クリス・フランケ、ヨハネス・シュメルリングのトリオ編成。「タングラム」リリース時のライヴで、「タングラム」の断片を随所で再構成して組み込み、新たなパートも織り込んで纏め上げたアレンジは、非常に濃密で聴き応え十分。シュメルリングの美しいエレピのアルペジオのイントロダクションから、「タングラム」のシーケンス・パターンを使ったヴァリエーションを経て、フローゼのギター・ソロで盛り上がり、その盛り上がりをキーボード・ソロが引き継いだラストのエンディングまで、実に見事なダイナミズムを堪能出来る。特に、たっぷりと弾きまくるギター・ソロは素直にカッコよく、それに続くキーボード・ソロも秀逸で、しつこくない哀愁を放つメロディアスな楽曲と雰囲気のよさも上々。バンド感満点のエレクトロニクス・プログレとして、ともかくも文句なしの好ライヴ盤と思う。素晴らしい!。
輸入盤
(Psyche/Electronics,Progressive / Jewel-case CD(2012/21 24bit Re-master) / Reactive/Esoteric/UK)