ドイツのビュロー・Bから、09年新規リマスター&デジパックでのリシュー。クラスターは、ベルリンのアンダーグラウンド・シーンの芸術共同体の1つだった『ゾディアク・フリー・アーツ・ラボ』で、68年頃にハンス・ヨアヒム・ローデリウスとコンラッド・シュニッツラー(ex.タンジェリン・ドリーム)が出会い意気投合、さらにスイス人のディーター・メビウスが加わる形で70年に結成されたグループで、最初は「KLUSTER」だったがシュニッツラーの脱退を機に71年に「CLUSTER」に改名した。ブライアン・イーノはサフォーク州ウッドブリッジ出身の音響アーティスト、プロデューサー、コンポーザー、キーボーティストで、環境音楽/アンビエント・ミュージック方面のビッグ・ネーム。本作は、77年にドイツのスカイからリリースされた共演ファースト・アルバムで、メンバーは、ローデリウス、メビウス、イーノの3人を基本に、曲によってホルガー・チューカイ、オッコ・ベッケル、アスムス・チェチェンズが適時ゲスト参加、プロデュースはコニー・プランク。クラスター的モアレ・エレクトロニクスを基調に、ローデリウス的な淡い情感、メビウス的な無機質ノイズ、イーノ的なサイケ&アンビエント感が妙なバランスで交叉。チューカイのベースがホコホコな1曲目、ベッケルのシタールとチェチェンズの電子音がドローン感に収束する8曲目も含め、洗練されない寸止めセンスが絶妙に心地好い魔訶不思議なサウンド。正しくサイケで浮遊感満点の好盤と思う。EUプレス盤
輸入盤/デッドズトック入荷
(Psyche/Electronics,Ambient,Drone / Digi-Pack CD(2009 Re-master) / Bureau B/German,EU)