UKのアンシーン・ワールズから、ペーパースリーヴでのリリース。紙ジャケ仕様。ロバート・ヘイ(ロブ・ヘイ)はサウス・ヨークシャー州バーンズリー出身のピアニスト&エレクトロニクス奏者&実験音楽家で、80年にトレヴァー・レイディ(ex.モノクローム・セット)とのトゥルース・クラブ/フォートで活動を開始後、セマ、ナース・ウィズ・ワウンド、オムニ・トリオ等々を経て、現在もソロで活動している。本作は、20年にリリースされたソロ名義テンス・アルバムで、ピアノ、プリペアド・ピアノ、シンセ、エレクトロニクス等による、ヘイ1人の多重レコーディング作品。マスタリングはデニス・ブラッカム(aka.ビルボ,etc)。17年「クリーチャーズ・オブ・ザ・ディープ」に続く『ピアノ・アルバム3部作』の第2編で、前作「クリーチャーズ~」からのイーノ&ハロルド・バッド「ザ・プラトウ・オブ・ミラー/鏡面界」的ピアノ・アンビエント感を十二分に担保しつつ、よりエリック・サティ感が強く顕われている印象。つまりは、サティ調のミニマリスティックなピアノ楽曲をイーノ調サウンドスケープで展開した感じで、次作「ヒューマン・リメインズ」でさらに加味されるローデリウス的なニュアンスのモアレ・エレクトロニクスも、まだそれ程ではないが若干のアクセントを添えている。澄んだ水の中的な味わいの静謐な透明感と浮遊感、淡々と涼やかで落ち着いた情感は、ともかくもエレガントで流していて非常に心地好く、時間の流れと空気の色が変わること請け合い。音響的にも美しい、わりと文句なしのピアノ・アンビエント系好盤と思う。アルバムのタイトルからしても、狙って『サティ調だよ』ということなのかも知れない。
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輸入盤
(Psyche/Ambient,Meditation,Electronics / Paper-Sleeve CD(2020) / Unseen Worlds/UK)