国内のマーキー/ベル・アンティークから、17年新規リマスター&ペーパースリーヴでのリシュー。カンガルー式見開き紙ジャケ仕様で、歌詞・対訳付。ジュリアンズ・トリートメントは、ドミニカ生まれの黒人キーボーティスト兼SF小説家のジュリアン・ジェイ・サヴァリンが、弱冠20歳にして「ア・タイム・オデッセイ」三部作を執筆し、その小説をコンセプトとしたアルバムを制作する為に70年に結成したグループ。本作は、70年にUKヤングブラッド/USAデッカからリリースされたジュリアンズ・トリートメント名義唯一のアルバムで、スリーヴは初のUSAデッカ盤仕様、音源はUKヤングブラッド盤を使用、オリジナルは2枚組だったので一応2in1CD。メンバーは、サヴァリン、キャシィ・プルデン、デル・ワトキンス、ジョン・ドーヴァー、ジャック・ドラモンドの5人編成、プロデュースはミキ・ダロン。キャシィのちょっとアニー・ハズラムっぽいボーカルは達者で、サヴァリンのハモンド・オルガンも流暢で上手く、オルガン・サイケ・プログレとしてわりと真っ当にカッコいいサウンドを展開。71年のサヴァリンのソロ名義アルバム「ウエイターズ・オン・ザ・ダンス」と本作は、「ア・タイム・オデッセイ」三部作をモチーフとしたコンセプト作品で、音の傾向も似ていて姉妹作といってよいと思うが、本作のほうがフワフワしたオルガンと女性ボーカル・パートの比重が大きく、全体にわりとあっさりしていて聴きやすい。オルガンの音色やボーカルのメロディ、全体のリズム・パターンなども少し古めかしいサイケ感が強い感じだが、曲によってはリズムとギターが盛り上がり、楽曲も普通にカッコよかったりもして聴き応えは十分。何より、このプカプカした浮遊感とブリティッシュ然とした雰囲気を楽しむサウンドという印象で、このUS盤スリーヴも含め悪くない1枚。
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マーキー盤/国内プレス(Japanese-pressing CD)
(Progressive/Psyche,Blues,Symphonic / Paper-Sleeve SHM-CD(2017 Re-master) / Belle Antique/Japan)