国内のアルカンジェロから、20年新規リマスター&限定ペーパー・スリーヴでのリシュー。見開き紙ジャケ仕様、ライナーは祖父尼淳。ノヴェンバーはストックホルム出身のグループで、クリステル・ストールブラント(ex.サーガ,etc)、ビョルン・インニェ、スノーウィー・ホワイト(ex.ピンク・フロイド,ロジャー・ウォーターズ,シン・リジィ,etc)等が在籍していたトレインを母体として、69年にイギリスに帰国したホワイトに代わってリヒャルト・ロルフが加入する形で結成されている。日本の巷では、おそらく最も知名度のあるスウェーデンのハード・ロック系バンドの1つ。本作は、71年にスウェーデンのソネットからリリースされたセカンド・アルバムで、メンバーはファーストと同じロルフ、ストールブラント、インニェのトリオ編成を基本に、曲によってシルヴィア・オリーン、プロデュース兼任のイェオリ・ヴァーデニウス(ex.メイド・イン・スウェーデン,etc)が適時ゲスト参加。概ね、ブルージー・ハード路線を軸としたサウンドに変化はなく、粘っこい北欧的リズム感覚が炸裂するハード・ナンバー群は、相変わらず素直にカッコいい。ピアノやオルガンを絡めて、多少なりともジャジーな展開を見せるプログレ的ナンバーも含め、前作に比べよりライヴ感の強いラウドなサウンド・メイキングが施されている印象で、全体にドカスカなヘヴィネスを堪能出来る。ブラインド・フェイスのスウェーデン公演の際に、クラプトンがロルフのギターを絶賛したとか(本当か?)、当時ロルフはモテモテで母親の違う子供が何人もいたなどなど、特にロルフは色々とエピソードのある美青年で、彼のキレ味のよいギターは申し分なくカッコいいが、ともかくもこのバンドの要は、粘っこくてノリのよいリズム隊ではと思う。
アルカンジェロ盤/国内プレス(Japanese-pressing CD)
(Blues Hard/Heavy Blues,Progressive,Psyche / Paper-Sleeve CD(2020 Re-master) / Arcangelo/Japan)