UKのトーキング・エレファントからのリシュー。特にリマスター表記はないが、音質はクリアでよい。グリフォンは、英王立音楽大学の学生だったリチャード・ハーヴェイとブライアン・ガランドの2人による、ルネサンス期の中世古楽とブリティッシュ・トラッドをミックスさせたようなデュオ・ユニットに、グレアム・テイラーとデヴィッド・オベラールが加わる形で72年に結成されている。中世古楽、トラッド、フォーク、バロック期クラシックなどの要素をプログレで括った、ちょっと独特のサウンドを奏でるユニークなグループ。本作は、77年にUKハーヴェストからリリースされたフィフス・アルバムで、メンバーは前作からのハーヴェイ、ガランド、オベラールの3人に、新たにボブ・フォスター、ジョナサン・デイヴィー、アレックス・ベアードを加えた6人編成、プロデュースはマイク・スローン。ここにきて初期の古楽&トラッド色はほとんど影が薄くなっていて、非常に洗練されたテクニカル・シンフォニック・プログレと呼べるサウンドを展開。かなり難しい変拍子リフを多用し、畳み掛けるように次々と繰り出される様は圧巻で、例えばイエスに木管リード楽器を入れてハード・ロック色を除いたような印象。全体に適度にキャッチーで耳触りはよいが、楽曲とアレンジが複雑かつテクニカルで分りやすくはなく、キャッチーなのにそれ程ポップにはなっておらず、その意味では不思議な感じのアルバム。実はけっこう濃密な、シンフォニック・プログレの好盤かも知れない。
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(Folky Progressive/Folk Rock,Symphonic / Jewel-case CD(2009) / Talking Elephant/UK)