韓国のビッグ・ピンク・ミュージックから、18年新規リマスター&ペーパースリーヴでのリシュー。紙ジャケ仕様、オビ付。エインズレー・ダンバーはリヴァプール出身のドラマーで、63年に17歳でデリー・ウィルキー・アンド・プレスマンのメンバーとして本格的にプロ活動を始め、エクスチェッカーズ、ザ・モジョス、ジョン・メイオール&ザ・ブルース・ブレイカーズ、ジェフ・ベック・グループを経て、68年にリタリエイションを結成した。何より、この後のフランク・ザッパ、ジャーニー、ジェファーソン・スターシップ、ホワイトスネイク等での活動で知られていると思う。本作は、68年にUKリバティからリリースセカンド・ソロ・アルバムで、エインズレー・ダンバー・リタリエイシュン名義。メンバーは、前作と同じダンバー、ジョン・モーシェッド(ex.パイレーツ,ショットガン・エクスプレス,etc)、ヴィクター・ブロックス(ex.ピーター・バーデンス,etc)、アレックス・ドモチョウスキー(aka.エロニウス/ex.フランク・ザッパ,etc)の4人編成で、プロデュースはイアン・サミュエル、スリーヴ・デザインはヒプノシス。概ね、ブルースブレイカーズやフリートウッド・マック方面のディープでノリのよいブルース・ロックを展開していて、その線としてはわりと文句なしにカッコいい演奏。ヒップ&モンドだったファーストに比べ、粘っこいグルーヴ感のヒップさは担保されたまま、よりストレートなブルース色が前面に顕われている印象だが、泥臭さいディープさが都会的なクールさに収束していてダサさがない。ある種のスタイリッシュなオシャレ感を放つ、ブルース系としては面白いサウンドの好盤と思う。
輸入盤
(Blues&Swamp/Blues,Psyche / Paper-Sleeve CD(2018 Re-master) / Big Pink Music/Korea)