カナダのユニディスクから、ペーパースリーヴでのリシュー。見開きカンガルー式紙ジャケ仕様で、何時頃のリシューなのかは不明(おそらく08年プレス)。ウォルター・ロッシはケベック州モントリオール出身のギタリストで、何よりチャーリーとインフリューエンスでの活動で知られていると思うが、カナダとアメリカではソリストとしてもフランク・マリノと並ぶかなりのビッグ・ネーム。本作は、76年にカナダのアクエリアスからリリースされたファースト・ソロ・アルバムで、メンバーは、ロッシ、ダグ・ライリー、レオン・フィーゲンハウム、ボビー・フィッシャーの4人編成を基本に、曲によってキング・ビスケット・ボーイことリチャード・アルフレッド・ニューエルのブルース・ハープが入る。ジョージ・レジオスとミシェル・パリヤーロの共同プロデュース。フランス語圏出身だがボーカルは全て英語で、ジミヘン・フォロワーな炸裂ブルージー・ギター&シャウト・ボーカルを核とした、バンド感満点のカッコいい演奏を堪能出来る。もしかしてジェフ・ベック・グループよりイケてるかもしれない1曲目の「ゴーイン・ダウン」を初めとして、これまたジミヘンよりイケてるかもしれない「ロック・ミー・ベイビィ」も含め全曲で炸裂していて、濃密なヘヴィネスを放つ典型的なブルージー・ハード系の好サウンド。全体に、嫌味のないキャッチーさと豪快なドライヴ感、流暢で重厚な演奏がいい塩梅のマッチングを見せていて、チャーリーは勿論、フランク・マリノやパット・トラヴァース辺りが好きなハード・ロック愛好家なら、まずもって気に入るのでは。ともかくもけっこうスカっと出来ること請け合いと思う。
輸入盤/デッドストック入荷
(Blues Hard/Heavy Blues / Paper-Sleeve CD(2008?) / Unidisc/Canada)